お金

自社株を数億円で売却。50代前半でFIRE達成した男性のポートフォリオ

 株式会社バイアンドホールド 代表取締役社長の山口貴大と申します。YouTubeやSNSでは「ライオン兄さん」名義でお金にまつわる情報を発信しておりますので、すでに私のことをご存知の方は、そちらのほうが馴染みがあるかもしれません。
山口貴大

株式会社バイアンドホールド代表取締役の“ライオン兄さん”こと山口貴大氏

 私は現在、「Financial Free College」(FFC)という金融と起業の総合マネースクールを経営しております。受講生の中に、50代前半で完全FIREした男性(Fさん)がいます。Fさんは会社員を辞めて起業後、自社株を46倍の数億円で売却しました。今回は、そんなFさんがFIREするまでの道のりに迫りつつ、現在のポートフォリオを公開します。

40歳で会社を辞めて起業

電気工事

写真はイメージです。以下同

 Fさんは電気通信工事業界に会社員として勤めていたそうですが、10年毎に会社を辞めては転職していました。当時の会社を辞めた理由は、部長クラスまで昇進するものの社長とぶつかってしまい、職場に居づらくなったそうです。 「仕事は好きでしたが、会社員として勤めていても自分のやりたいように仕事を進められないと思い、40代前半の時に思い切って“起業”することにしました」  今後の世の中ではモバイル業界が伸びると考えた。そして、モバイル業界に特化した電気工事の事業を興したそうです。

株価が46倍に!数億円で売却

 そんなFさんの見通しは正しく、事業は順調に伸びていきました。しかし起業から約11年が経った50代前半の時に会社の株式を売却するという選択をしました。 「起業した当初は資本金50万円から会社をスタートしました。今だと資本金が少ないとペーパーカンパニーと判断され、銀行口座を作るのが困難ですが、11年前は銀行口座の開設の審査もすんなりと通ったんです。  その後、起業してから7年ほど経った時に資本金を増資。最終的に売却した時の金額は数億円でした。増資後の資本金から見た場合、株価は46倍になりましたね」  事業売却をしてFIRE達成する方法はとても効率的だと私も考えています。日本株や米国株の個別銘柄に投資をして、テンバガー(10倍株)を取れるのは、個人差があるとはいえ、人生に数回くらいだと思います。  しかし事業売却の場合、50倍〜100倍以上も可能です。Fさんの場合はバイアウトまで11年という時間を要しましたが、3〜5年で株価を100倍以上にしてバイアウトするケースも少なくありません。そして事業売却は株式の譲渡益なので、税率が20.315%だという点も魅力です。事業売却で得たキャピタルゲインで、米国株インデックスや高配当株などインカムゲインを取る投資をしてFIRE達成するのは実に効率的だと思います。
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FIRE達成者のポートフォリオ
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金融・起業のマネースクール『Financial Free College』代表。SNSでは「ライオン兄さん」名義で活動。ネット関連会社などにて、8年間のサラリーマン勤務をするが独立。金融・起業の書籍をむさぼり読みつつ、サービス業関連会社を興し、2018年に売却、その売却益を米国株を中心に運用し、経済的自由を獲得した。同スクールは、「投資家が推奨するお金のスクール」、「未経験から学べるお金のスクール」、「結果が見込めるお金のスクール」の3冠を取得(日本マーケティングリサーチ機構調べ)。2021年10月4日(証券投資の日)に「資産運用をしよう」という言葉をTik Tokで世界一広めてギネス認定される。YouTubeチャンネル「ライオン兄さんの米国株FIREが最強」を運営。著書に『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)がある。

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