ツッコミ担当浜田順平、ボケ担当永見大吾からなる吉本興業所属のコンビである。関西では最高峰の新人賞であり、M-1、キングオブコントの前哨戦という趣きもあるABCお笑いグランプリで今年優勝。満を持して迎えたM-1でも決勝進出最右翼と目されていたなか、順当に決勝に残った。 　永見君は大喜利が得意であり、芸人になる以前にNHKでかつて放送されていた「着信御礼！ケータイ大喜利」や「IPPONグランプリ」に投稿し、何度も読まれた経験がある本物である。 　そんな永見君が作るネタはひとつの物語にように作られることが多く、その構成は巧み。そこに浜田君の的確で丁寧なツッコミが添えられる。若い人から大人まで、幅広い年代に楽しんでもらえる漫才だ。 　それだけにスロースタートになってしまうところはあるのだが、定番のつかみがあり、しっかりカバーする。準決勝では後半に伏線を回収することで終盤、強い笑いを生み出し、勝ちきった。 　M-1で優勝すれば、その先に数多くの番組出演が待っている。さらには「IPPONグランプリ」出場の可能性も見えてくるはずだ。7人の審査員から「IPPON」を勝ち取れ！