ツッコミ担当ガク、ボケ担当川北茂澄からなるプロダクション人力舎所属のコンビである。準々決勝までに昨年のファイナリストが8組中5組も敗退するという大波乱のなか、どこ吹く風と2年連続で決勝に駒を進めてきた。 　準決勝までの審査員は決勝に進出したコンビに対して、やはり今までとは違う要素の上済みを期待する。だから連続で決勝進出することは並大抵のことではないのだ。 　しかし、彼らは昨年とスタイルを大きく変えることなく、髭面で人相の悪い川北君がボケを放ち、かわいらしい風貌のガク君が嘆きのようなツッコミを放つ。今年も昨年同様、いや昨年以上のボケの破壊力を遺憾なく発揮し、審査員を唸らせたことだろう。 　昨年は見た目の雰囲気からも異端な部類に位置していた漫才師に見えたが今年は違う。さらに異端な漫才師たちが決勝の舞台に存在し、「『真空ジェシカ』が普通に見える」という声さえ聞こえる始末。 　ただ、勘違いしないでほしい。彼らのボケはほかのコンビの追随を許さず、間違いなく観客の想像のはるか彼方へと誘うだろう。本命は俺たちだ！