更新日:2022年12月26日 17:29
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南極の氷が溶け続けると東京23区が海に沈む?地球温暖化が及ぼす日本列島への影響

地球温暖化を食い止めるためにできること

 アメリカの東海岸や東京都23区が“海の底”となってしまうなんて映画のような話だが、考えられない話ではないという。では、現代を生きる我々が「地球温暖化を食い止めるためにできること」はあるのだろうか。熊谷氏は「まずは南極観測の話ではなく、地球温暖化の一般論として話します」と前置きしつつ、解説した。 「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の最新の報告書(AR6)によると『人間の影響が、現在の温暖化の要因となっていることは疑う余地がなく、その要因には人間活動によるGHG(温室効果気体)の排出があげられる』とされています。となると、当然その排出削減が重要になるでしょう。その文脈で、COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)のパリ協定などの国際枠組みが大きな意味を持つと思います。

南極の氷の減少は人間のせいなのか

「一方で、南極氷床の融解についても『グリーンランド氷床の表面が融解しているという点については、人間の影響の可能性が非常に高いが、南極氷床の質量減少に対する人間の影響については、まだよくわからない』といった内容のことが書かれていました。  南極観測に携わる者としては、まずは、よくわからないものを正確に理解するところが重要と考えておりまして、そのため今後とも南極での観測を継続的に行っていく必要があると考えております」  現在、フジテレビ取材班が南極観測隊に同行し、本格的な南極調査を行っている。現時点では実生活に影響がなくとも、将来的にダメージを受ける可能性が高い日本列島を少しでも守るためにも、南極大陸からの発信には注目したいところだ。 文/日刊SPA!取材班 写真/フジテレビ南極取材班
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