エクスプローラーの1016は、私（斉藤由貴生）が生まれた1986年に現行だったモデル。私が生まれた頃、1016は20万円程度で購入可能だったらしいのですが、私が二十歳になった2006年までに、100万円程度という中古相場にまで上昇していました。 　もしも、私が生まれたとき、私の親が「二十歳になったらプレゼントしよう」と1016を買って保管してくれていたなら、私は二十歳のときに、一生忘れられない宝物を手に入れられたことだと思います。 　ですから私は、6年前に「男の子が生まれたら、腕時計を買って⇒取っておいて⇒二十歳になったらプレゼント」ということも提案しました。 　ちなみに、6年前、すなわち2017年1月に“現行モデル”だったエクスプローラーの214270を「子のために買った」という方が本当にいたならば、今頃「かなりな得」となっているはずです。214270は、2017年1月時点で約49万円で購入することができましたが、現在中古相場は100万前後という状態。買取店に持っていけば、2017年1月の購入額よりも高い金額で買い取ってもらえる可能性があります。 　また、6年前の記事で紹介した1016は、その時点で約106万円が最安値（日本ロレックス修理明細書付き個体の中古最安値）でしたが、現在では約217万円が最安値という状態に変化。6年前にもしも買っていたならば、それから今にかけて100万円以上もの値上がり体験ができたことになります。 　6年前、記事で紹介したもう1つの時計がこのパテックフィリップノーチラスであります。実はこの時計、私が16歳のときに、自らのお金で購入した1本なのですが、当時90万円前後で手に入れることができていました。 　それが、2017年1月時点では300万円近くにまで値上がりしていたため、私は「こういう値上がり事例もある」という趣旨で紹介したわけです。 　しかし、それから6年後の今、このノーチラスの中古相場は驚くほど高い水準にまで上昇。この3710／1A-001は、2016年10月において、約286万円という状態でしたが、現在では約888万円が最安値という状態に変化。実に、600万円以上も値上がりしているのです。 　私が知っているお金持ちのお嬢さんは、二十歳のときに推定300万円以上の振り袖を作ってもらっていましたが、それと同じ予算でノーチラスを買っていたならば、今頃3倍近くの価値になったといえます。 　日本文化の継承という意味で、振り袖は素晴らしいといえますが、資産性という意味では腕時計は超優秀。だから、『二十歳を迎える男性に、振り袖と同じ予算で腕時計をプレゼント』ということは、ものすごく効率が良いことだと思うのです。