更新日:2022年12月11日 16:31
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ロレックスが認定中古を開始。クルマの「認定中古車」とは何が違うのか

「ロレックスが認定中古を開始」の驚き

ロレックス認定中古時計

ロレックス認定中古時計

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。  先日、「ロレックスが認定中古を開始した」という衝撃的なニュースが飛び込んできました。これまで、高級腕時計の世界では、メーカー及びその正規代理店は“中古にノータッチ”という構図があったわけですから、「ロレックスが認定中古を開始」ということはかなりな驚きだったわけです。  認定中古といえば、認定中古車が思い浮かびますが、クルマ以外で「認定中古」はあまり聞きいたことがありません。ただ、腕時計での「認定中古」は、実は以前から存在しており、私が知る限りでは13年前からフランクミュラーの日本代理店が認定中古を販売しているようです。また、リシャールミルも10年前から認定中古を展開。これら以外にも、ブライトリングやヴァシュロンコンスタンタンの「認定中古」があるようで、今回ニュースになったロレックス以外のブランドでも、すでに「認定中古の腕時計」というモノが存在しているのです。  とはいえ、まだ「認定中古の腕時計」は身近ではなく、私も売っているのを見かけたことがあまりありません。腕時計以外のハイブランドとしては、ヴァンクリーフ&アーペル(ジュエリー)のヴィンテージ品(中古)が銀座の正規店で販売されていたのを見かけたことがありますが、それ以外の正規店で中古品が売られているところに遭遇したことがないのです。  ということで今回、「認定中古の腕時計」はどうなのか、ということを考えてみたいと思います。

認定中古ビジネスの元祖

 はじめに、認定中古というビジネスを最初に手掛けたのは「どのブランド」か、ということについてですが、これはBMWで、1987年に日本で初めて認定中古車制度をスタートしています。  今では、クルマの世界では「認定中古車」が当たり前な存在となっており、輸入車、国産車を問わず、認定中古車は一般的。私もトヨタや日産の認定中古車を買ったことがあります。  中古車には、「買った後に壊れるかもしれない」という不安がありますが、認定中古車の場合、1年保証といった長期保証、なおかつメーカーサイドの信用できる保証内容となっているため、安心感が強い買い物となるわけです。また、中古車には、「壊れるリスク」以外にも、どのように扱われてきたクルマか分からない、という品質への心配がありますが、認定中古車はそのような不安へのケアもしっかりしているわけです。
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クルマの認定中古車が成り立つわけ
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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