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高級腕時計は「親が子供にプレゼントする最高の資産」4つの値上がり例

ロレックス サブマリーナー 116610LN

ロレックスサブマリーナー116610LN

ロレックスサブマリーナー116610LN

 ここからは、6年前の記事で紹介したモデルというわけではないのですが、当時「オーソドックスな人気モデル」というポジションだった腕時計を買っていたらどんなことになったか、ということをご紹介したいと思います。  サブマリーナーといえば、今では「そのどれもが正規店で入手困難」という様子。そのため、ほぼ全てのモデルが「定価以上で取引されている」という事態になっています。  しかし、2017年1月時点で入手困難なサブマリーナーは通称「緑サブ」と呼ばれる、116610LVぐらいしか無かったわけで、「黒ベゼルに黒文字盤」の116610LNは、全く“レア”という印象はありませんでした。  ですから、当時、116610LNを文中で紹介したとしても、おそらく多くの人は「それ買ったって値上がりしない」と思ったことだと思います。なにせ、116610LNは、スポーツモデルの中で、最もオーソドックスな選択という印象すらあるため、値上がりとは無縁と思われても仕方がなかったわけです。  2017年1月時点で116610LNの中古相場は約70万円程度だったわけですが、これは当時の定価を下回る水準でした。では、2023年1月の今、そんな116610LNがどういった状況になっているかというと、その相場はなんと約153万円が最安値という状態。実に、2017年水準の2倍以上となっているわけです。

オメガ スピードマスター 3570.50

オメガスピードマスター3570.50

オメガスピードマスター3570.50

 サブマリーナーよりも、さらにオーソドックスな選択肢といえるのが、このスピードマスターの3570.50。このモデルは、高級腕時計を初めて買うという初心者からも“よく選ばれる”というポジションである一方、コレクターからも愛されるという側面を持った、珍しい1本。ただ、それだけ多くのユーザーに好まれるがために、中古個体の数は多く存在し、全く「レアな腕時計」という印象はありません。  それゆえ、相場が上昇する難易度は他の腕時計とは比べ物にならないぐらい“高い”といえるのですが、それでも3570.50は“年々高くなっている”のです。  このスピードマスター3570.50は、6年前(2017年2月時点)で約26万円という水準でしたが、現在の中古相場は約45万円が最安値という状態。実に、20万円近くも値上がりしているのです。2017年当時、スピードマスターをプレゼントされた二十歳の男性がいたならば、今頃親に恩返しができるかと思います。  以上、二十歳のプレゼントということで、6年前に腕時計を買っていたならば、いまにかけてどのような“価値の変化”が起きたかを説明しましたが、この例からも分かるように、「振り袖と同じ予算で、二十歳を迎えた男性には腕時計をプレゼントする」という文化ができたならば、いかに“三方良し”なのかが分かっていただけたかと思います。 <文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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