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手取り年収440万円の40代男性、“FIRE達成”しても仕事を辞めない理由

資産7000万円のポートフォリオ

資産運用 お金持ちでも、講座やコンサルティングに自己投資した経験がないと、“学び”にお金を使うことに抵抗がある方もいらっしゃいます。その点、Hさんは過去に副業コンテンツを購入した経験があり、“自己投資には青天井でお金を使う!”と決めていたそうです。  入会後はコンサルタントに相談しながら、さらに7000万円ほど株式に投資しました。ただし、以前から保有していた全世界株式インデックスファンドは全て利益確定し、思い切って米国株ETFのVTIに乗り換えをしました。円建てのインデックスファンドは少額からの投資には向いているものの、分配金が出ないデメリットがあります。運用額が大きく、FIREを目標としていたHさんにとっては株式を売却しないときでも分配金がもらえるETFでの運用の方が適しているとアドバイスを受けたのです。  2022年2月、本格的に資産運用を始めてから8ヶ月間かけて7000万円のポートフォリオを完成させました。

FIREを達成した途端に労働収入をゼロにするのは危険

 こうしてFIREできるポートフォリオが完成したHさんですが、現在も会社員の仕事を継続しているそうです。 「FIREを達成した途端に労働収入をゼロにするのは危険だと教わったので」  その理由を説明していきます。FIREの鉄則「4%ルール」を思い出してください。 【参考記事】⇒「FIREを達成して贅沢な暮らしがしたい人たち」の大きな勘違い  資産の運用益で生活するFIREは、自分の年間生活費の25倍を米国株インデックスで築き、その資産から毎年4%ずつ売却しても築いた資産は半永久的に減らない、という考え方です。  たとえば、1億円の資産でFIREを達成した場合、S&P500などの米国株指数は、長期では年平均7%の利回りなので1年後には1億700万円になっていることが期待できます。そのうち4%(428万円)を使っても大丈夫、というものです。  しかしながら、株式相場が上昇しているタイミングには資産の切り売りができますが、2022年のように株式が下落しているタイミングで切り売りすると、FIREに失敗してしまいます。  株式相場は上下動しながら、長期保有していると、徐々に含み益のバッファが大きくなってきます。つまり、FIREした直後は含み益のバッファが少ない。そのため、労働収入は減らしても構いませんが、ゼロにはせずに、“セミリタイア”的に働くのがベターです。
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SNSで「FIRE卒業」がトレンド入り…
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金融・起業のマネースクール『Financial Free College』代表。SNSでは「ライオン兄さん」名義で活動。ネット関連会社などにて、8年間のサラリーマン勤務をするが独立。金融・起業の書籍をむさぼり読みつつ、サービス業関連会社を興し、2018年に売却、その売却益を米国株を中心に運用し、経済的自由を獲得した。同スクールは、「投資家が推奨するお金のスクール」、「未経験から学べるお金のスクール」、「結果が見込めるお金のスクール」の3冠を取得(日本マーケティングリサーチ機構調べ)。2021年10月4日(証券投資の日)に「資産運用をしよう」という言葉をTik Tokで世界一広めてギネス認定される。YouTubeチャンネル「ライオン兄さんの米国株FIREが最強」を運営。著書に『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)がある。

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