暴走族は社会の縮図。子供たちが「学校以上に厳しいルール」で学ぶもの
こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1980年代に創刊され、90年代には社会現象に。現在は休刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。ここでは私なりの目線で「編集者から見た暴走族」についてお話していきたいと思います。
皆さんは「暴走族」と聞いて、どんなイメージをもたれますか?
「怖い」「うるさい」「迷惑」「不良の集まり」……。
普通の視点で見れば当たり前ですよね。私も本誌編集部員になるまでは、そんなイメージでした。しかし10年以上に渡り、日本全国の暴走族(特に“レディース”と呼ばれる女性暴走族)を取材しているうちにあることに気づきました。
もしかすると「暴走族(レディース)」という集団は、社会の縮図として“教育の場”だったのではないかと。かなり乱暴な解釈で究極の見方かもしれませんが、あの頃は実際にそう感じる機会が多かったのです。
もちろん、暴走行為(共同危険行為等)は社会的・法律的にも許されることではありません。
しかしながら当時、幼い頃から家庭環境が悪く、親と一緒にいる時間が少なくひとりぼっちで寂しい思いをしているような子たちは、それを紛らわせるように似たような境遇の友人たちと夜な夜な遊びに出かけたり、シンナーなどの薬物に手を出したり、万引きをしてしまったり……。早ければ小学生、中学生でそういった道に足を踏み入れてしまう子どもたちも大勢いました。
そんななかで、ある意味では「クラブ活動」とも言える暴走族に入ることで、変わっていく子どもたちを、私はたくさん見てきたのです。
当然、「なに言ってるのこの人?」と思われる方がほとんどだと思います。ただ、少し角度を変えてみれば、暴走族という集団の不思議な側面が見えてきます。
かつて「暴走族」は“教育の場”だった
集団の中で変化していく子どもたち
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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