値下げ交渉をするとき、心理テクニックには「落とし穴」あり。継続して相手と仕事をしたいなら、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。
どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。
会社の業績がよくなく、お得意先にこれまで払っていた費用を払えなくなった。いざ値下げ交渉をしなければならないが、どのように交渉を進めていくのがいいか?うまい交渉術などはあるか?
人と話をする際のテクニックとして、「心理学的な話術」みたいなものが溢れています。主にビジネス面での話が多く、例えば交渉のテクニックとして書かれていることが多いです。
ただ、いろいろと読んでいくと、納得できるような書き方をしているものの、真逆のことを言っているものも多数あって、その双方がテクニックとしてもてはやされています。代表的なものが、「ドア・イン・ザ・フェイス」と「フット・イン・ザ・ドア」と呼ばれる心理テクニックです。
例えば、相手に何かをお願いするとき。最初はあえて相手が断りそうな大きな要求をします。すると、相手は断ったことに罪悪感を持つので、その後に提案された小さな要求を受け入れることでバランスを取ろうとする。このテクニックが「ドア・イン・ザ・フェイス」です。「譲歩的依頼法」とか呼ばれることもあります。通販番組とかでも使われているテクニックで、最初に高い値段を伝えてから、「今だけ割引します!」と言うと、「急に安くなった」と感じるわけです。
逆に「フット・イン・ザ・ドア」は、まずは相手が断らないレベルの小さな要求をします。そこから徐々に大きな要求にステップアップさせても、相手は一度、承諾をしているので断りづらいという効果を狙ったテクニックです。「段階的要請法」とも呼ばれていて、「5分だけ時間をください!」と言って話を聞いてもらえたら、次はチラシを見てもらい、さらに値段を聞いてもらって……という訪問営業などがそうです。
そして、この2つは真逆のアプローチなわけです。もちろん、相手によって使い分けるという話ですが、それにしても個人的にはなんだか眉唾なテクニックに見えてしまうわけです。
値下げ交渉をする会話術
継続的な関係性を壊しやすい、心理テクニックの「落とし穴」
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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