4頭目はタスティエーラ。まだキャリア1戦の身で挑んだ共同通信杯では4着と賞金を加算できず、今後クラシック路線に乗っていけるかは現状未知数です。しかしながらデビュー戦ではズブさを見せつつも、しぶとく抜け出しスケールを感じさせる内容で勝利したように、今後に伸びしろを感じさせる素質馬。 　父サトノクラウンはキタサンブラックやドゥラメンテと同世代で、今年の3歳が初年度産駒。父自身は皐月賞6着、日本ダービー3着とクラシックでは及ばずでしたが、古馬になり宝塚記念と海外G1を制したように成長力のある馬でした。父譲りのスタミナと成長力を受け継いでいそうなタスティエーラも、今後の成長力次第では飛躍に期待できます。 　5頭目はハーツコンチェルト。デビュー前から評判になっていた馬で、期待通りに新馬戦を勝利。しかしその後の東京スポーツ杯2歳Sでは1番人気を裏切り3着、さらにホープフルSでも7着に敗れ、やや当初の期待は萎んでいる状況です。 　それでも走りのスケールは大きく、現状はそのスケールの大きさゆえに立ち回り勝負に対応できていない状況です。今後距離が延びてくれば本来の持ち味を生かせるでしょう。 　適性を考えると最大のターゲットは恐らく日本ダービー。お父さんは昨年のダービー馬ドウデュースを輩出したハーツクライで、同産駒の大物として、ハーツコンチェルトはぜひ覚えておきたい一頭です。 　まだクラシック戦線の顔ぶれは見えてきませんが、波乱含みなのは間違いないところ。まだ主役にはなり切れていないものの、今後飛躍の可能性がある馬たちなので、是非チェックしてみてください。 文／TARO競馬予想ブログとしては屈指の人気を誇る『TAROの競馬』を主宰する気鋭の競馬予想家。12月5日に最新刊『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』（オーパーツ・パブリッシング）が発売になった。著書は他に『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』（ガイドワークス）、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』（扶桑社）が発売中。