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ひろゆきが語る「金子勇とWinny事件」日本にとって”大きすぎる損失”とは?

Winny事件の教訓を日本はどう生かすべきか

 金子さんが逮捕されて以降、高裁までは有罪判決が出ていました。最終的には無罪になったわけですが、とても優秀な技術者が長期間、裁判に拘束されたのはもったいないとしか言いようがありません。  その後、金子さんは2013年7月に急性心筋梗塞のため死去しました。亡くなった理由がストレスだとしたら、この事件の影響ははかり知れないでしょう。  最終的に金子さんは無罪になったのだから、逮捕は間違っていたということです。しかし、逮捕した京都府警には何のお咎めもありません。一審の判決を下した裁判官も、今もそのまま普通に裁判官をやっていると思います。何かをやらかしてもお咎めがなければ、これから同じことが起きる可能性は十分にあります。  先日からはWinny事件を題材にした映画が公開されていますが、この映画に僕が望むことがあるとしたら、「金子さんは悲劇の人でかわいそう」や「技術的な観点で逮捕してしまうのはマズい」という部分だけでなく、「間違って逮捕した側が咎められないと構造が変わっていかない」という部分まで描いてほしい、ということです。  そうしないとたぶん社会は変わらない。金子さんの事件を生かしていくためにも、「かわいそうな人の冤罪事件があった」という話で終わらせないような描き方をしてほしいと思うのです。 <構成/日刊SPA!取材班 写真/杉原光徳(ミドルマン)>
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

ざんねんなインターネット

日本をダメにした「ネット炎上」10年史


僕が親ならこう育てるね

2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏の新刊は“教育&子育て論” ※本の著者印税は、児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられます。


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