更新日:2023年08月30日 20:21
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「コンビニで買い物をするだけ」バイトの実態は…在日外国人から日本人への“闇バイト”スカウトが増加中

外国人犯罪組織による日本人のスカウトが増加!?

闇バイト日本で暗躍する外国人闇バイトについて見てきたが、「経済力の低下で、外国人犯罪組織による日本人のスカウトは増えそうです」と指摘するのはジャーナリストの周来友氏だ。 「’17年に中国・福建省で35人の日本人が振り込め詐欺を行っていたとして検挙されましたが、それ以外にも中国を拠点にした特殊詐欺は数多く行われている。 中国の犯罪組織がSNSを使って日本人を中国に呼び寄せ、半ば監禁状態で詐欺に加担させるというもので、コロナ禍では鳴りを潜めていましたが、ここにきて再び日本人へのリクルート活動を活発化させています」 周氏はこう付け加える。 「合法な事業を営む在日中国人の間では最近『日本人のほうが安く使える』との言葉をよく耳にします。犯罪の世界でも同じ現象が起きつつあるのではないか」

警察が外国人闇バイトを根絶できないワケ

一方、外国人組織による闇バイトを動員した犯罪について、捜査や摘発の難しさを明かすのは犯罪ジャーナリストで元警察官の小川泰平氏だ。 「日本国内で完結している犯罪なら、闇バイト募集やその後の連絡に使われたSNSやチャットアプリの運営会社に開示請求をすれば、ある程度全容がつかめます。しかし運営会社が外国企業の場合、日本の警察が開示請求をしても、応じてくれることはほぼない。インターポールを通じて現地で捜査をする方法もありますが、着手までに3か月以上かかってしまうのです」 さらに小川氏は、「犯罪が多国籍分業化するなか、少なくとも近隣国とは2国間で警察の協力体制を確立していくことが必要」と提言する。 表の社会以上のスピードで進む裏社会のグローバル化に、早急な対応が求められる。 【周 来友氏】 ’63年、中国生まれ。ジャーナリスト。’87年に来日、東京学芸大学大学院を卒業。テレビや週刊誌で中国事情について論評している 【小川泰平氏】 犯罪ジャーナリスト。神奈川県警、警察本部捜査三課、国際捜査課などを経て現職。著書に『現場刑事の掟』(イースト・プレス)など
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