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「“レディース総長”として有名になる女性」に実は共通していた5つの特徴

④男に(圧力や権力に)屈しない

ティーンズロード

写真は、雑誌『ティーンズロード』より

 有名レディースの総長たちは男のバックアップを嫌がるタイプが多かったです。  例えば、「集会は自分のチーム(女だけ)で走る」とか、問題が生じた時も「チームのメンバーで解決する」とか、ほかにもいわゆる“ケツ持ち”と呼ばれる地元のヤクザのバックアップを嫌がる総長も少なくありませんでした。「自分たちは男や権力に守られて大きな顔をしているわけではない」という気持ちの現われだったのかもしれません。  総長たちに話を聞くと、「男に喧嘩を売られても“上等だ!”って喧嘩しますよ。ナメられたら頭にくるんで」なんて言います。まさに「男より男前」でした。

⑤気配りがすごい

ティーンズロード

写真は、雑誌『ティーンズロード』より

 これは何度も経験していますが、地方までレディースチームを取材に行くと、必ずと言っていいほど駅や空港まで迎えに来てくれました。  もちろん「ティーンズロードに載りたい一心」というのもあったとは思いますが、宿泊するホテルまで案内してくれて、撮影後には地元で美味しいと評判の有名な飲食店を紹介してくれたり、時には先輩たちがやっている飲み屋さんまでアテンドしてくれたり、まさに「観光ガイド」的な動きをしてくれたりするのです。  ある地方での撮影の時などは、帰りの空港まで見送りに来てくれて「これ編集部の皆さんで食べてください」と手土産までもたせてくれたことがありました。  当時はそのホスピタリティー精神に驚き、編集部員たちと「暴走族の撮影というよりは旅行に来た気分だね」などと冗談を言い合っていたのが思い出されます。  小さい頃から複雑な家庭で育ってきた子も多かったので、一般的な16〜17才ぐらいの女の子よりも精神年齢が高く、周囲への気配りや仲間に対する思いやりなどが人一倍強かったのかもしれません。  暴走行為は決して肯定できるものではありません。しかし彼女たちは、幼い頃からそれぞれの環境の中で良いこと、悪いことを含めて様々な経験をしてきた子が多いのも事実です。  外側(見た目)は精一杯のバリアを張っていますが、ちゃんと話をしてみると、内側は実にピュアで素直な一面を持っています。30年以上経った今、それぞれのチームの総長たちがどんな生き方をしているのか気になるところです。 <文/倉科典仁(大洋図書)>
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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