更新日:2023年05月03日 12:49
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かつては安倍氏、小池氏も。ニコニコ超会議から「政治ブースが消えた」ワケ

「大規模イベント」は役割を終えたのか

動画共有サイトで一時代を築いたニコニコ動画ですが、先述したように最近はYouTubeに大きく差をつけられていることは誰もが認めるところでしょう。そのほか、InstagramやTikTokで情報発信する政治家も増えており、政治におけるニコニコ動画の存在感はかなり小さくなっています。 しかし、YouTube もInstagramもTikTokも、ユーザー個人によるオフ会・ファンミーティングのような小規模なイベントは実施されていますが、ニコニコ超会議のような大規模かつ公式のリアルイベントは開催していません。そこが大きな違いであり、政治にはそのリアルが重要です。 いまやインターネットによる情報発信は政治分野でも重要性を増し、欠くことはできません。他方で、政治がリアルを無視することもできません。 ニコニコ動画とニコニコ超会議が目指してきた政治とネットの融合、そしてイベントでリアルへと結びつけるという試みは、言うならば政治の動線をネットから人へと移し替えたことを意味します。 2022年と2023年のニコニコ超会議では、政治とネットの関係が大きく変化していることを物語っていました。政治家や政党はネットをどう駆使して党勢拡大を目指すのか? 有権者と結びつくのか? その模索は続きます。 <文・撮影/小川裕夫>
フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。首相官邸で実施される首相会見にはフリーランスで唯一のカメラマンとしても参加し、官邸への出入りは10年超。著書に『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)などがある Twitter:@ogawahiro
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