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銀座ロレックス強盗事件、犯罪者が目をつけた“盗品ロレックス”の換金性と市場価値

①闇マーケットで売る

 まず、大前提として、盗まれたロレックスは、日本の買取店等には持ち込まれないといえます。とうのも、一部報道でも出ているように、盗品はそのシリアルナンバーが共有されているからです。犯人は足がつくのを嫌がりますから、「盗んで⇒買取店に行く」ということは考えづらいわけです。  では、どうやって売るかというと、かつて私が「買わないか」といわれたように、盗品ということを明かした上で、相場よりも安価で売るということが考えられます。  例えばですが、繁華街の時計店から出てきた人に声をかけて、「本来380万円はするデイトナを50万円で買わないか?」と犯人グループが誘うとします。ロレックスに憧れている若い人であれば、安いと思って買ってしまう可能性があるかもしれません。

②ネットオークション、フリマアプリ等で売る

 また、日本国内、国外問わず、個人間取引でこっそり売るというパターンがあるといえます。  相場よりも極端に安価で出品すると、「怪しい」と思われてしまうかもしれませんが、「やや安い」ぐらいでは気づかれないかもしれません。  この場合は、①のパターンとは違い、「盗品」ということを明かさない状態で売ると思われるため、買った人は、とんでもない代物を掴まされたということになるでしょう。  おそらくですが、個人間取引で盗品を買ってしまった場合、買ってから数年後、「売る」、もしくは「正規メンテナンスを受ける」というときになって、初めてそれが盗品だったということに気づくと思われます。
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盗品ロレックスの末端価格は?
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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