更新日:2023年06月02日 15:22
お金

“明暗くっきり”のライトオンとマックハウス。分岐点は「デニムから次の一手」

マックハウスは「6期連続営業赤字」が濃厚に…

 凄まじいまでの減収に見舞われているライトオンとマックハウスですが、利益面に注目すると見え方は変わってきます。 ライトオンは2021年8月期に4900万円の営業利益を出し、それ以降も営業黒字を継続しています。しかし、マックハウスは2019年2月期に営業損失を計上してから、5期連続の営業赤字。2024年2月期も営業赤字を予想しており、6期連続が濃厚となりました。  ライトオンは2019年8月期に21億円の営業損失を出しています。コロナ禍という突発的な出来事を抜きにして考えると、このころが最悪期と言えるでしょう。

早々と黒字化を果たしたライトオン

 2019年8月期と2023年8月期を比較すると、原価率は50.6%と50.7%で0.1ポイントしか変わっていません。変化したのは販管費率で、49.4%から48.8%となりました。このわずか0.6%の差が赤字と黒字の勝敗を分けています。  ライトオンは経費削減のためにPOPや印刷物を削減し、徹底的な販促費の抑制。更に店舗編成を見直して人員配置の適正化を行い、売上規模に合わせた店舗人員の調整を行っています。2022年8月期は前期と比較して人件費を3億2500万円、販売促進費を6億1900万円削減しました。  マックハウスは2020年2月期の販管費率が49.8%でしたが、2023年2月期は50.0%と上がっています。経費削減策が円滑に進んでいません。
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両社の明暗を分けたのは一体何か
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フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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