更新日:2023年06月16日 17:21
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中止要請と共産党の申し入れは無関係

 いずれにしても、かねてより問題が発生していたタイミングで中止要請がなされたというのが真実。日本共産党の申し入れはたまたま日程が近かったにすぎないようだ。県の担当者からは、こんなことも。 「あちらも、市民からの通報があり、県への申し入れがあったのではないかと思います」  一方、日本共産党関係者のTwitterアカウントでは中止を我が党の成果と誇るツイートがみられる。あくまで党の実績として強調したいのだろうか。  そうなると理解し難いのは、あくまで、しらこばと水上公園だけの許可条件に違反があった事実をもとに、すべての県営公園での撮影会に中止を要請してしまった事情だ。県の担当者はあくまで指定管理者である埼玉県公園緑地協会の判断だという。県営公園の数は多く「県のほうですべて状況を判断することはできない」というのだ。

今後は改めて基準を策定予定

 そこで、今度は埼玉県公園緑地協会に取材をしてみた。まず、しらこばと水上公園だけ許可条件が策定された理由を尋ねてみた。担当者の語った理由は、こうだ。 「しらこばと水上公園で開催される撮影会は開催規模が大きく、参加人数も多いため主催者の目の届かないことが目立っていたことが巡回で確認されました。そのため、許可条件を策定したのです」  いったい「主催者の目が届かない」こととはなにかを訊ねてみると…… 「カメラマンの要求でモデルさんがサービスで衣装をずらしたりしていました」  とはいえ、すべての公園で中止を要請するのはやり過ぎではないかと訊ねてみると、今度はこんな答えが。 「川越水上公園など、ほかの会場も同一基準にしなかったのは失敗でした。今後は改めて基準を策定していくことになると思います」  ちなみに、最後に日本共産党の申し入れについても訊ねてみたのだが「共産党のは、関係ないです」とのことであった。
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ルポライター。1975年岡山県に生まれる。県立金川高等学校を卒業後、上京。立正大学文学部史学科卒業。東京大学情報学環教育部修了。ルポライターとして様々な媒体に寄稿。著書に『コミックばかり読まないで』『これでいいのか岡山』

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