更新日:2023年06月16日 17:21
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「中学生の水着写真」を堂々と投稿…“表現の自由”を声高に叫ぶ人たちの正体

無視される児童ポルノ・児童虐待の問題

 さて、この問題をめぐりTwitterなどでは「中止要請は表現の自由の侵害」といった趣旨の発言が多くの人によって行われている。しかし、ここには見過ごされている問題がある。許可条件以前に、いくつかの撮影会では中学生モデルが水着姿で参加していたことが明らかだからだ。  前述の日本共産党のツイートでは「未成年も出演するという情報については調査中です」とあるが、Twitterを検索すると、少なくとも過去の撮影会では多数の中学生モデルが参加していることがわかる(成年のセクシー女優と中学生モデルがいずれも参加している撮影会も)。中には尻を突き出したり、股間にピントをあてている写真を公開しているTwitterアカウントもある。

公園管理者の気持ちもわからなくはない…

 こうなると問題は別の方向に飛び火する。児童ポルノ禁止法(第二条の3の二)では、児童ポルノの基準を次のように記しているからだ。 ===== 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの =====  果たして、幾つものTwitterアカウントで堂々と公開している中学生モデルの写真が児童ポルノに該当するか否かは専門家の判断を待たねばならない。  とはいえ、検索すればすぐに表示される中学生モデルが過激なポーズを取っている写真の撮影場所として、埼玉県内各地の県営公園の名前が書かれているのは事実である。これは、公園管理者が「撮影会全部ダメ」といいたくなった気持ちもわからなくはない。「中学生の水着写真を撮ってなにが悪い!!」と公然と主張できる人はそうそういない。
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一人歩きする「表現の自由の侵害」
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ルポライター。1975年岡山県に生まれる。県立金川高等学校を卒業後、上京。立正大学文学部史学科卒業。東京大学情報学環教育部修了。ルポライターとして様々な媒体に寄稿。著書に『コミックばかり読まないで』『これでいいのか岡山』

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