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球界の異端児トレバー・バウアーが自軍に激怒。DeNAは優勝争いに参加できるか

 最後のペナント制覇から25年も遠ざかっている横浜DeNAベイスターズ。毒を以て毒を制すと言うように“異端児”が起爆剤として機能し始めた――。(情報は週刊SPA!7月18・25日合併号発売時)

自軍の凡ミスに激怒

 4連敗で迎えた7月1日の中日戦を延長12回、2対2で引き分けたベイスターズ。先発のトレバー・バウアーは、6回表、自らの守備のミス(記録は内野安打)を含む自軍の凡ミスに怒りを露わにした。 「ゲーム前半(6回)までは、チャンピオンシップに出場するに値する勝者の野球ができなかった。それが腹立たしかったんだ」  私を含む20人もの記者に囲まれながら、一転、冷静に試合を振り返ったバウアーは、誰もが目を疑うような守備のミスの直後、スタジアム全体にこだました「バウアーコール」について言及した。

ファンの声援がバウアーを後押し

1998年の遺伝子の胴上げ

1998年、優勝時の胴上げ

「(とても怒っていたが)ファンの大歓声はよく聞こえていた。感謝しているし、エナジーをもらった。声援はチームの助けになっているよ」  4連敗中のチーム状態を表していたかのように、ベイスターズの内野陣が挟殺プレーでのミスから広げた6回2死満塁のピンチ。横浜スタジアムの満員の応援が、バウアーを後押しした。ここぞの場面で送られる大歓声のチャントは、1998年の雰囲気とよく似ていた。  いいプレーを称え、悪いプレーを叱咤するファンの声援は、今季の横浜の戦力になっている。本拠地デーゲームの圧倒的な成績、13勝2分け(7月11日現在)がそれを証明している。
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MLBでは試合中の喧嘩が当たり前!?
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1973年、神奈川県生まれ。日大芸術学部卒業後の1997年、横浜ベイスターズに入社、通訳・広報を担当。'02年・新庄剛志の通訳としてMLBサンフランシスコ・ジャイアンツ、'03年ニューヨーク・メッツと契約。その後は通訳、ライター、実業家と幅広く活動。WBCは4大会連続通訳を担当。今回のWBCもメディア通訳を担当した。著書に『大谷翔平 二刀流』(扶桑社)ほか

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