更新日:2023年09月04日 18:48
お金

2年で10億円→60億円にした外国人“スーパー投資家”が考える「日本株勝ち」の秘訣

日本の投資はココがヘン?

――日本人のマネーリテラシーで驚くことは。 アレン:びっくりしたのは株主優待がほしいから企業に投資する。これは日本でしか聞いたことがない。すごくおもしろいね。  あとはチャートが予測ツールとしてとても重宝されている。アメリカにもチャーティングはあるけれど、投資雑誌で大々的に取り上げるほどではない。日本の投資雑誌はチャート分析が多いかわりに、産業分析が少ないと感じます。だから日本の個人投資家がどう投資判断をしているか、僕にはちょっと読めないね。  これは余談になるけど、1990年代に僕はNOKIAの株を買ったんだ。ちょうど『ビジネスウィーク』で「メキシコではインフラ投資が必要な有線電話より携帯電話が人気」という記事を読んで、「今後携帯が主流になる」と直感して、NOKIA、エリクソン、モトローラを調べて最終的にNOKIAに投資しました。

久しぶりに買った日本株は?

トヨタ自動車

トヨタ自動車

――今注目している日本株はありますか? アレン:この前、日本株を久しぶりに買ったよ。トヨタ自動車(東P・7203)だ。  以前からトヨタは強い会社だと思っていたけど、なぜ今買ったのかって?「EVの台頭でトヨタはテスラに負けるのでは」と思ってる人もいるかもしれないけど、これまで水素燃料電池を批判していたイーロン・マスクが今年1月に水素自動車の開発を発表しています。彼はすべてのEV需要に応えるリチウムバッテリーを確保することが不可能なのを理解しているからね。  この発言は、問題の解決には水素エンジンが必要で、イーロンの発言は次世代自動車のリーダーがテスラからトヨタに移る瞬間だったと思います。今後、水素エンジンが見直されると、トヨタが強いポジションになるだろうね。
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日本の芸人さんは頭の回転がすごく速い
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不動産、マネー、ネットカルチャー分野を得意とするフリーライター。社会事情についても執筆する。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』(WAVE出版)。X(旧Twitter):@yuutaiooya

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