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「元手300万円から資産1億円にできるのか?」日本株が“まだまだ上がる”5つの理由

33年ぶりに日経平均が高値を更新し、好調が続く’23年相場。この波に乗るのが“億り人”への近道であることは間違いない。インフレと金融政策の転換という不安材料もくすぶるが、そんな金融政策の転換局面にこそチャンスはあるはずだ。そこで今回、元手300万円から「今から5年」で資産1億円を達成する術を考える。まずは専門家に日経平均はどこまで上がるか取材した。

バブル期は20年間で20倍に。日経平均はどこまで上がる?

[5年で一億円稼ぐ]投資術 日経平均株価がバブル時代の最高値(3万8957円)を大幅に超えて上昇する──。今、そう予想する専門家が増えている。’16年から「’50年には日経平均30万円」と言い続けてきた人気エコノミストのエミン・ユルマズ氏が話す。 「1960年代の高度経済成長期からバブル期の20年間に日経平均は20倍以上に上昇しましたが、今の日本経済はバブル期と同じ上昇局面にある、というのが私の見方。だから、アベノミクスで上昇サイクルに転じる直前の日経平均1万5000円に対する20倍で30万円に。その通過点として、’25年には5万円、さらに’30年には7万円まで上昇すると予想しています」  某証券会社のトレーダーも「円安効果でドル換算の日経平均がいまだに割安水準にあることを考えると、外国人投資家の買いにより日経平均が6万円を超えてくる可能性は十分ある」と話す。さらに、6月末には『日経新聞』のインタビューでシンガポールの投資顧問会社が「8万円」と唱えたことも話題を呼んだ。 「上場企業が保有する純資産に対して時価総額がどれほどの水準にあるかを示すPBR(株価純資産倍率)は、割安・割高を判断する指標として一般的ですが、日経平均のPBRは今でも1.3倍程度。それに対して、米国の代表的な株価指数であるS&P500のPBRは4.3倍。今後、日本企業の利益率が向上し、PBRの水準訂正が進んで2倍まで上昇すると、計算上、日経平均は8万円になるというのが、シンガポールの投資顧問会社の見立てでした」(証券トレーダー)

外国人買いに水準訂正、インフレ効果で株高進む

 突飛な予想ばかりを並べ立てたと感じるかもしれないが、すでにさらなる株高局面に向けた準備は整っている。今年4月には東京証券取引所が“低PBR”企業(※後記参照)に対して、企業価値向上に向けた改善策の開示と実行を要請。PBR向上を意識する企業が増えている。  同じく4月には、世界一有名な投資家として知られる“オマハの賢人”ウォーレン・バフェット氏が来日して、日本株への投資拡大の意欲を示したことで、東京株式市場は大いに沸いたのだ。元外銀トレーダーで現役の個人トレーダーでもある志摩力男氏も次のように話す。 「バフェット効果で、外国人投資家の間では日本株の割安感が再認識され、買いが大幅に増えました。このほかにも来年には新NISAが始まり、非課税投資枠が大幅に拡大されるため、国内の個人の買いも集まりやすくなる。日銀の金融政策の転換という、株にとっての不安材料はありますが、円安とインフレ圧力の高まりを考えると、インフレ効果での株価上昇も期待できる」
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日本株が“まだまだ上がる”5つの理由
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