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秋に活発化…「蚊に刺されやすくなる」3つの条件。知っておきたい虫刺され対策の基本

虫よけスプレーは“塗りムラ”をなくし、しっかりと擦り込むことが大事

スプレー 虫除けスプレーについては「イカリジンやディートという成分が配合されている、厚生労働省の承認を受けた医薬品や医薬部外品の商品を選ぶといい」そうだ。  ただ、含有される成分や濃度によっては子供が使用できなかったりするので、注意書きをよく読むことが重要だという。 「虫除けスプレーは、単に振りかけるだけだと、“塗りムラ”ができてしまい、薬がついていない箇所は蚊に刺されることがあります。スプレーをかけた後に手でしっかりと擦り込むことが大事です。また、虫よけスプレーの多くは 6~8時間ほどで効果が効かなくなるとされていますが、これはあくまで汗をかいていない時の目安。大量の汗をかいたり、汗ばんだときにタオルや汗拭きシートなどで拭いた場合には、その都度スプレーをかけて塗り直すようにするといいでしょう」  ちなみに虫除けスプレーは蚊のほか、ブヨやマダニ、アブなどに効果を発揮する一方、毛虫(チャドクガの幼虫)やムカデ、ハチには効き目がないとのこと。 「毛虫やムカデには触らないようにし、ハチに遭遇しても、いきなり攻撃してくることは少ないため、刺激しないようにゆっくりとその場から逃げるようにしましょう」

もしも虫に刺されてしまったら、まずは患部を清潔に

蚊に刺される女性 それでも万が一、虫に刺されてしまった際の対処方法や、かぶれないようにするための応急処置はどうすればいいのか。  笠松さんは「刺された患部を水で洗い、清潔に保つことが肝要」だと語る。 「虫に刺されたからといって、すぐに薬を塗るのはNGです。すり傷を負った際に消毒前の水洗いをするように、虫に刺された場合でも、まずは水で洗って患部を清潔にした後に薬を塗るようにしましょう」  虫刺され後の対処方法としては、炎症の強さや症状によって薬を使い分ける。  皮膚のかゆみを抑えるには抗ヒスタミン薬を塗り、腫れや赤み、痛みなどを感じる場合はステロイド外用薬を使用する。 「虫除けスプレーが効かないハチなどに刺された場合、30分以内にめまいや息苦しさなどの症状が見られたら、アナフィラキシーショックが疑われるので、ただちに病院へ行くようにしてください。ハチ以外にムカデに刺されても、『2回目』以降にはアナフィラキシーショックが発生することがあるので、くれぐれもこれらの虫に刺されないように注意してください。毒液を体外に吸い出す『ポイズンリムーバー』も、虫除けスプレーと一緒に携帯しておくのもおすすめです」  どんな虫刺されであれ、症状によっては我慢せずに皮膚科へ行き、医師の指示を仰ぐのが肝心だという。  猛暑が落ち着いた後にやってくる、虫刺されのストレス。9月以降も残暑が続けば、蚊に刺される機会も多くなるかもしれない。虫刺されを避けるための万全な対策をとって、秋の季節を迎えたいものだ。 <取材・文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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