“神宮外苑再開発を憂う”サザンの新曲に感じた違和感。メッセージはわかりやすいが「足りなかったもの」
波紋が広がっている明治神宮外苑の再開発。故・坂本龍一氏や村上春樹氏などの著名人が疑問を呈し、見直しを求める署名も22万筆(9月19日時点)を超えました。
この動きにサザンオールスターズも反応。3ヶ月連続リリースシングルの第3弾「Relay〜杜の詩」(9月18日配信リリース)が話題を呼んでいます。
9月2日放送の『桑田佳祐のやさしい夜遊び』(TOKYO FM)で、坂本龍一からインスパイアされたと明かした桑田佳祐。<地球が病んで 未来を憂う時代に 身近な場所で何が起こってるんだ?>、<麗しいオアシスが アスファルト・ジャングルに変わっちゃうの?>との歌詞は痛烈です。
最新のインタビュー(9月19日Yahoo!ニュースオリジナル特集)で<「(計画に)賛成とか反対とかじゃなくて、みんなで意見のキャッチボールが出来るようなキッカケの曲になればというのが僕の思いだった。少しでもコミュニケーションが出来て、議論が深まってくれればいいなと」>と真意を明かした桑田。
とはいえプロテストソングとして聞くのが自然なのだと思います。
理由は歌詞の語り手が作者と同一であること。言葉を明瞭に伝える歌い方に、「ブルースカイブルー」(西城秀樹)を彷彿とさせる大きなメロディ。聞く人が深読みをする必要のないストレートな表現です。
“坂本龍一に勇気づけられた”という発言の通り、これは社会正義を実現するための音楽なのですね。
こうしたコンセプトに拒否反応を示す人は少ないでしょう。繰り返される再開発にうんざりしているのは筆者も同じです。
しかしながら、それをストレートにモチーフとして使う姿勢には違和感を感じます。早い話、この歌詞は音楽でなくてもいいし、ふつうに談話として発表した方がインパクトがあったのではないかと思うからです。
サザンオールスターズの新曲が話題に
メッセージに異論はないが…曲に感じた「違和感」
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