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歴代の達成馬は? リバティアイランドが挑む偉業「牝馬3冠」

ジョッキーにも性別にも国にも縛られない「新時代の3冠牝馬」

競馬

ジャパンC、ドバイSCなど世界を相手にタイトルを重ねたジェンティルドンナ

 アパパネからわずか2年後に誕生したのがジェンティルドンナです。ジェンティルドンナには、これまでの3冠牝馬たちとは大きく異なることがありました。それは、3冠達成後のキャリアです。それまでは牝馬3冠を達成しても、その後牡馬相手には苦戦するケースも多かったなか、ジェンティルドンナは違いました。  桜花賞、オークス、秋華賞とすべて同じディープインパクト産駒のライバル・ヴィルシーナを退け3冠を達成すると、勢いそのままにジャパンカップを制覇。古馬になってからもジャパンカップ連覇、ドバイシーマクラシック制覇、さらに引退レースとなる有馬記念も制覇と、牝馬の域にも、さらには国内にも留まらない大活躍をみせました。  また、デビュー当時から様々な騎手が騎乗。岩田康騎手、ムーア騎手、川田騎手、戸崎騎手という4人のジョッキーとともにG1を制したのも、乗り替わりが増えた今の時代を象徴するものでした。

「非常識を常識に変えた」前哨戦を介さない3冠達成

 2018年、メジロラモーヌの3冠から32年を経て、競馬の在り方も大きく変わっていました。そのなかで最も変わったといえるのがローテーションかもしれません。かつては前哨戦を使うのが当たり前。メジロラモーヌの牝馬3冠への道筋も冒頭でお伝えした通りですが、アーモンドアイはまったく異なるローテーションで牝馬3冠を達成しました。なんと、前哨戦を一度も使わなかったのです。  年明け初戦のシンザン記念を制し重賞ウィナーの仲間入りを果たすと、その後は桜花賞へと直行、無敗のラッキーライラックを下し、まず1冠。次走のオークスも難なく制すると、秋華賞へはまたしても直行。5か月ぶりをものともせず、当時としては史上最短となるキャリア6戦での牝馬3冠を達成しました。  その後の活躍は広く知られる通り。ジェンティルドンナがそうだったように、アーモンドアイも並み居る牡馬勢を一蹴。国内外で圧倒的な活躍を見せ、牝馬の時代を不動のものとました。
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史上初「無敗の牝馬3冠」デアリングタクト
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