新型Mac発表もわずか30分……Appleのプレゼンが「つまらなすぎる」問題
日本時間の10月31日午前9時、Appleの新製品発表がストリーミング配信された。
あらかじめ予想されていた通り、今回の発表ではMacのニューモデルがお披露目となったが、映像は全部合わせてわずか30分と短いものだった。
モデルチェンジの対象となったのは、MacBook ProとiMacの2モデルだ。今回はその内容を俯瞰しつつ、異例の短さに終わった今回の発表の背景を探ってみたい。
最初に紹介されたのは、Mac用Appleシリコンとしては第3世代にあたる「M3」シリーズの統合チップだ。8コアCPU・10コアGPUの「M3」、最大12コアCPU・最大18コアGPUの「M3 PRO」、最大16コアCPU・最大40コアGPUの「M3 MAX」の3種類があり、後ろに行くにつれて高い性能を持っているが、世代が同一ということで、これらを「M3シリーズ」と総称する。
従来の「M1」「M2」シリーズが5nm(ナノメートル)のプロセスルール(設計の細かさ)で設計されていたのに比べ、M3シリーズでは3nmと縮小されており、省電力性能や処理能力の向上が期待できる。
Appleは「これまでで最大の進化だ」と自慢しているが、2020年のM1発表時と比べるとインパクトは乏しい。とはいえ、現行モデルで主力のM2シリーズからは総合的なパワーアップが測られている。
M3シリーズからは、複雑なプログラムの実行時にもチップのグラフィック性能をフル活用できる「ダイナミックキャッシング」を導入。画像・映像の処理速度が向上するため、Macでゲームを遊んでいる人にも恩恵が大きい新技術である。
Macの場合、特に優位なのが省電力性能だ。消費電力の低さで世を驚かせたM1チップと比べても、さらに2倍程度、電力を効率的に利用することができる。これによりバッテリーの駆動時間も向上し、後述する新型MacBook Proの場合で最大22時間となった。
最新「M3」チップのポイント
「最大22時間」の稼働が可能に
「平成時代の子ども文化」全般を愛するフリーライター。単著に『多摩あるある』と『オタサーの姫 〜オタク過密時代の植生学〜』(ともにTOブックス)ほか雑誌・MOOKなどに執筆
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