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子供にいい経験をさせたいなら“逃げる”しかない。田舎と都会の絶望的な「経験格差」/猫山課長

経験格差はどんどん蓄積していく

私は40代中盤からネットでの発信を始め、ありがたいことに多くの能力と実績のある方々と交流させていただいている。その中で、これまでに感じたことのない向上心が湧き上がってくるのを感じた。良質な環境は、自分を高めずにはいられない力がある。自分が高まっていけば、収入を増やせる可能性は確実に高まっていく。 そんな環境は、田舎には少ない。それは社会人だけではなく、学校のレベルからすでに始まっている格差なのだ。 収入を生むのは能力で、能力を高めるのは資質と努力だろう。高い資質を持つ者たちが、刺激を与え合い当たり前に努力するのを日常的に目にできる環境が、どれだけ自分を刺激するかは考えるまでもない。そこに入れるかどうかはわからないが、そんな場が都市部にはある。 しかし、田舎にはほぼないのだ。収入を高めるほどの刺激と経験をくれる階層が、田舎には見当たらない。田舎で生まれることは、それだけで経験格差の負け組であり、低収入への入り口に立ってしまっているのかもしれない。 田舎に見切りをつけ、見向きもしなくなった経営者。 より良い環境にこそ自分を置くべきだと体感した長女。 2人とも、もうこの地には帰ってこないだろう。 包まれるものによって生まれる経験格差は残酷だ。日常にある大小様々な経験に差があるとすれば、日々の累積でどれほどの格差が広がるか想像もできない。 そして田舎は永遠に経験格差を埋めることはできない。都市部から一定数の優良な人物が入ってきて、全体のレベルが上がることなどありはしないのだから。 我々田舎者は、絶望的なほどに、経験格差に絡め取られて生きている。
金融機関勤務の現役課長、46歳。本業に勤しみながら「半径5mの見え方を変えるnote作家」として執筆活動を行い、SNSで人気に。所属先金融機関では社員初の副業許可をとりつけ、不動産投資の会社も経営している。noteの投稿以外に音声プラットフォーム「voicy」でも配信を開始。初著書『銀行マンの凄すぎる掟 ―クソ環境サバイバル術』が発売中。Xアカウント (@nekoyamamanager
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