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「テレビは20年前のもの」「エアコンは使わない」年収200万円台の“元芸人小説家”が語る、驚きの節約生活

元相方の逆鱗には触れたくない

――藤崎先生ご自身は、リークされたら困ることがあるんですか? 藤崎:芸人時代の相方に対するパワハラですかね。片方がネタ作りして片方は何もしない系のコンビだと、ある程度上下関係ができちゃうんですよ。ご多分に漏れずネタ作り担当だった僕は、散々「もっとここ早く喋れ」とか、「なんでそこでちょっと噛むんだよ」みたいなことを言っていました。 今も芸人やってるハッピーマックスみしまってやつなんですけど、彼の逆鱗に触れないように生きていくしかないですね。『おしい刑事』(ポプラ文庫)を映像化してもらったときに、ハッピーマックスみしまを出してください! これからも映像化されるときには、みしまをお願いしますって常に言うことで、リークを防いでる状態ですね。これは、一生言ってこうと思っています。

朝イチに考えたネタで一冊書いた小説も

――小説家だからこその防衛策かもしれませんね。執筆の時間帯は。 藤崎:僕、朝イチが一番、脳みそがフル回転するんです。起きたら布団にくるまったまま即、ネタをスマホに音声入力しています。フリック入力が苦手なので。朝イチに考えたネタで丸々一冊書いた小説もあります。 朝のビル掃除バイトも、辞めてよかった。担当編集さんからは「賞を受賞しても仕事は辞めないほうがいい」と言われていましたけど、朝イチで通っていたから脳みその無駄使いをしていると同然でしたから。掃除は業者が複数入っていて、なぜか時給の低い業者と一律の時給にすると言われて辞めたんです。今考えるとおかしな話ですよね。 小説家デビューした2014年の秋にバイトを辞めて、専業作家になりました。独身一人暮らしだから、年収200万円台でも余裕です。専業へのハードルがめっちゃ低いんです。
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デビュー作の30万部を超えたい
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うちの・さくら。フリーインタビュアー、ライター。2004年からフリーライターとして活動開始。これまでのインタビュー人数は3800人以上(対象年齢は12歳から80歳)。俳優、ミュージシャン、芸人など第一線で活躍する著名人やビジネス、医療、経済や一般人まで幅広く取材・執筆。趣味はドラマと映画鑑賞、読書

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逆転泥棒』(双葉文庫)

驚きの「逆転トリック」がまたも炸裂

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