デジタル

ゼルダとFF16、“期待の大作”で分かれた明暗。2023年のゲーム業界を振り返る

●ハード部門

【明】PlayStation Portal リモートプレーヤー

(11月15日発売/ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
PlayStation Portal リモートプレーヤー

8インチ液晶でPS5のリモートプレイができる「PlayStation Portal リモートプレーヤー」公式サイト

PlayStation Portal リモートプレーヤー」は、PS5用のリモートプレイ専用機。本体にWi-Fi経由で接続すると、テレビ画面がなくてもゲームプレイを引き継いで楽しめるという製品です。予約開始されるやオンラインショップで完売が相次ぎ、発売後も入手難が続いています。「部屋で寝転びながら遊べる」「家族にリビングのテレビを譲れる」「画面がキレイで満足」と評価も高く、携帯ゲーム機のニーズが根強いことが伺えます。

【暗】VR機器

 2023年のVR市場は、「PlayStation VR2」(2月22日発売/ソニー・インタラクティブエンタテインメント)、「Meta Quest 3」(10月10日発売/Meta)と有力な新製品が発売されたものの、大ブレイクには至りませんでした。PS VR2はソニーが発表したグラフによると、発売から6週間で60万台程度の販売台数で、その後の続報はなし。ユーザーからは「対応コンテンツが少ない」と不満の声が挙がっています。  Meta Quest 3の販売台数はまだ発表されていませんが、10月25日のMetaの第3四半期決算では、VRやメタバースを手がける「Reality Labs」部門の営業損失は第4四半期においても前年同期比で拡大予定、との見通しが示されています。大きなポテンシャルを秘めているVRとメタバースですが、このまま終わってしまうのでしょうか。  以上、5部門で2023年ゲーム界の明暗を振り返ってきました。その他では、4月に公開された『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が全世界興行収入累計13億6125万ドルと予想を超えるメガヒット。2023年はマリオの当たり年だったと言えそうです。 <文/卯月鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
1
2
3
4
5
おすすめ記事
ハッシュタグ