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「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされて…」詐欺の元加害者たちが明かす“闇バイト”の末路――2023年大反響トップ10

追い詰められていて正常な判断ができなかった

 一方、福田大輔さん(仮名・30歳)は借金で首が回らなくなり、闇バイトに手を出したクチだ。 「ツイッターで募集していた高額の怪しい案件だったので、説明を聞いた段階で受け子だと思いましたが、追い詰められていて正常な判断ができなかった。やめたいと言ったこともありますが、『お前の親がどうなるか考えてみろ』と言われて、抜けられなかった。  結局、逮捕・起訴されて実刑をくらいましたが、刑務所でも性加害、虫を食わせるなどのイジメが横行していて地獄だった……」

服役中の息子に代わり、両親が毎月被害弁済

詐欺手口

※写真はイメージです

 罪を犯すことで苦しむのは当人だけではない。20代の息子が“受け子”に堕ち、最終的に収監された経緯を語ってくれたのは、伊藤妙子さん(仮名・60歳)だ。 「『起業したい』と語っていた息子は、SNSで見かけた『一撃で月収100万円』という誘い文句に惹かれ、起業の資金を稼ぐために“転職”したようです。入社して業務内容が怪しいことに勘づいても、バレなければ大丈夫だろうと甘く考えた。 『自己都合で退職する場合には違約金を支払う』と書かれた契約書にサインしていたこともあって、逮捕されるまで抜けられなかったのです。結局、息子が関与した詐欺の被害額は2000万円にも及んだため、今は服役中の息子に代わって、夫と私が毎月少しずつ被害弁済を続けています」
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『逮捕はされない』というウソを信じ加担する若者も
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