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時給以上に「投げ銭」で稼ぐ居酒屋店員…人手不足に悩む飲食業界、スタッフの意欲を上げる秘策

 多くの飲食店が働き手の確保に苦労している昨今、ユニークな取り組みでアルバイトのモチベーション向上を図っている居酒屋がある。  ビール110円、ハイボール99円……思わず二度見してしまうような格安料金でアルコールを提供する「たんと③」。新宿歌舞伎町にある同店では投げ銭機能付きのセルフオーダーアプリを2022年6月より導入している。

「投げ銭」で変化した働く意識

リベライズ

アルバイトスタッフのだいちさん

 アルバイトスタッフのだいちさん(20代)は「厨房と店内を行き来する回数が激減しましたし、オーダーミスもなくなったので、以前よりも働きやすくなりました」とセルフオーダーアプリ導入を振り返るが、投げ銭システムには懐疑的だったという。 「いろいろな居酒屋で働いてきましたが、チップをもらったことはありません。店長に言われるがまま、チップの価格を設定しましたが、正直、もらえるとは思っていませんでした(笑)」  だが、アルバイト仲間が投げ銭を実際にもらったことで、だいちさんの働く意識にも変化が起きる。 「『がんばっていたから贈っておいたよ』と、プレゼントしたお客さま自身も会話のきっかけになって楽しそうでしたし、お客さまに頑張りを認められたうえで、たとえ少額でもお金をいただけたらうれしいですよね。  新しくアルバイトに入ってくれた子たちにも、『がんばったぶんだけ給料が増えるかもしれないよ』と説明すると、よりやる気になってくれるのも印象的です」

過去には1日で2万円以上を稼いだ経験も

 もともと会話が好きで、長年、居酒屋でアルバイトを続けているというだいちさん。コロナ禍が落ち着きを見せた昨今、店を訪れた人たちと積極的に話すようにしているそうだ。 「僕は俳優業の傍ら、複数のアルバイトを掛け持ちして生計を立てているのですが、先日、俳優の夢を応援してくれている常連客の方が友人を連れて大人数で来店してくれました。 そこでいろいろお話したところ会話が弾み、アルコールも進んで財布の紐もゆるくなったのか、多くの方が贈ってくれたんです」
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週5日働いて毎回100円もらえれば…
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