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“オウム真理教の本拠地”にあったテーマパークが「4年で閉園」した理由――大反響トップ10

今現在「跡地の使い道は明らかにされていない」

そんな場所にテーマパークを作らせたのはバブル景気によるうたかたの夢物語で、そして、その夢物語がはかなく終わるとき、その場所はバブルのゴーストをかかえこむことになる。 その後、富士ガリバー王国は異なる会社に買い取られて、そこにはドッグランが作られた。しかし、それもまた一年程度しか持たず、またその土地は宙に浮くことになった。現在は、関東近郊圏に本社を持つある会社が所有するところになっているのだが、その使い道は明らかにされていない。日本の中心である富士山の麓に、ぽっかりと穴が空いているような状態だ。まだ、そこには、あの、ミラーハウスにいた亡霊が彷徨っている。 もしかすると、富士ガリバー王国のミラーハウスに現れたのは、バブルのゴースト、いや、もっと言うなら資本主義という名前のゴーストだったかもしれないと思うのである。 現在も富士ガリバー王国の跡地はその利用方法が決まっていない。ミラーハウスはなくなり、そこにいた亡霊もいなくなってしまったかもしれないが、まだそこにはバブルの霊が彷徨っているのではないかと思われて仕方ない。 <TEXT/谷頭和希>
ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)
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