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「バイトも時給2000円以上が当たり前」億超え物件乱立のバブルに沸くニセコ。牛丼一杯2000円、ヴィトン仕様のゴンドラも

村丸ごとホテル化で外国人富裕層が殺到!?

〈700人の村がひとつのホテルに〉 そんなコンセプトを打ち出した小さな村が外国人観光客から人気を博している。山梨県小菅村だ。村内の「NIPPONIA 小菅 源流の村」は、築150年超の地元名士の邸宅などを改修した分散型古民家ホテル。1泊一人3万~4万円という宿泊料だが、マネジャーの谷口峻哉さんは「コロナ後のインバウンド復活で、客数は以前の4倍に増えている」と話す。
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ひなびた古民家を改装した宿を、高いところで一泊5万円で提供している山梨・小菅村

「最も多いのは香港とオーストラリアのお客さんで、何度も来日して東京や京都など代表的な観光名所は飽きたので、『日本のオーセンティックな体験がしたい』と足を運んでくれています。日本の村に泊まって、地のものを味わうことに価値があると。2泊で50万円使った日本酒好きのフランス人のお客さんもいました」

数万円分のお土産や高級ラーメンも飛ぶように売れる

そうした宿泊客がSNSなどに写真や口コミを投稿するため、引きも切らない状況が続いている。バブリーな宿泊客は少々マニアックな土産物も爆買いしていくという。 「小菅村の大工さんがケヤキで作った貯金箱を買い占める中国人がいて、『日本っぽくて縁起がいい』と。あとは地酒、高級品のイメージがあるシャインマスカットを使ったお菓子など、数万円分のお土産を段ボール箱に詰め込んで帰る人もいました」(物産館のスタッフ) 村内には外国人観光客で賑わう“高級ラーメン店”もある。 「名物のヤマメが一匹入っている一杯2000円の『小菅まるごとラーメン』が人気です。『もっと贅沢にしたい』と、煮卵や角煮のトッピングをてんこ盛りにして3000円ラーメンを楽しむお客さんも多い」(「麺屋 梅ノ木」店員)
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ヤマメのラーメンは2000円

村を挙げてのおもてなしで外国人観光客を呼び込むことに成功したが、課題も多い。 「コロナ以前から高齢化と後継者不足で宿泊施設や飲食店が減ってしまったので、富裕層の外国人たちにお金を落としてもらえる場所が少ない。小菅村全体が潤うには程遠い状況です」(村民) 小さな村のインバウンドバブルはまだ始まったばかりだ。 取材・文/週刊SPA!編集部
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