更新日:2024年02月23日 17:14
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「スノーピーク純利益99.9%減」はブームが“失速”したせい?キャンプ用品が売れなくなった本当のワケ

純利益100万円の衝撃と株式の非公開化

スノーピーク

写真はイメージ(以下同) 
beeboys – stock.adobe.com

 アウトドアブランドの雄として、日本だけでなく世界的に有名なスノーピークをめぐるニュースがここ数日、メディアやSNSを騒がせている。  事の発端は2月13日に発表された2023年12月期の連結決算だ。発表によると純利益は前の期と比べて99.9%も減少し、わずか100万円。すこし詳しく数字をみると売上高は16%減で257億円、営業利益は74%も減り9億4300万円となった。加えて国内既存店と米国現地法人の固定資産の減損処理をしたことによる4億2800万円の特別損失を計上したことも影響している。  こうした報道に追い打ちをかけるように、スノーピークがMBOを実施して株式の非公開化を検討するという報道がなされ、この報道を受けてスノーピークも「検討は事実」とコメント。2月20日には米投資ファンドのベインキャピタルが1株1250円でTOB(株式公開買い付け)を実施することが発表され、スノーピークを巡る大きな動きには注目が集まっている。

「キャンプブームの失速」という報道に懐疑的な声も

 報道各社は今回の一連の流れについて、アウトドアブーム、キャンプブームの「失速」や「終焉」と見出しを打った。コロナ禍の3密回避で加速したアウトドアブームの終焉が、スノーピークの連結決算に如実に表れたと見方である。  だが、この報道に対してアウトドア業界からはやや懐疑的な意見も聞かれる。都内のアウトドア量販店関係者は、キャンプ道具の特性がスノーピークの失速に繋がったのでは……と推察する。 「コロナ禍でキャンプブームが広まったという見方がよくされますが、実はキャンプブーム自体はコロナ前の2015年頃から緩やかに始まっていました。その背景には子連れで行けるフェスが増えたこともあると言われています。そしてコロナ禍となり、キャンプブームが加速し、実際スノーピークのギア(※焚き火台などのキャンプグッズのこと)は、キャンプを始めるというお客さんに飛ぶように売れましたね。  ただ、基本的にキャンプのギアは荒天でも耐えられるように、丈夫に作られているものなんです。耐久年数も長く、消耗品のように次から次に買うようなものじゃないんですよ。20年前のオイルランタンをずっと使い続けている……なんてベテランキャンパーも珍しくないですからね。それと、テントやチェア、寝袋に焚き火台などの大物はいくつも買うものじゃないですから、一度購入した方は数年買わないなんて普通のことです」  買い換えをしないサイクル、コロナの収束によるレジャーの多様化といったさまざまな要因が重なった結果、スノーピークの売れ行きが鈍化したとこの関係者は見ている。
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スノーピークの商品が売れない本当のワケ
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グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター

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