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“格ゲーの技”を完コピできる女性が持つ、意外な弱点「日体大卒なのに…」

友人との会話が続かなかった

イナミ氏

春麗ともシンクロ

 ひょんなことから念願の中国武術につながった。イナミ氏は、「教室に行ってみて、『これだ!』と運命を感じました」とやや興奮気味に話す。その出会いこそ、現在に至るまで20年以上にわたって付き合うことになる中国武術との接点だった。  だが中国武術によって毎日に活力が宿っても、イナミ氏の生来の「話し下手」が改善されたわけではない。学生時代のコミュニケーションにまつわるエピソードはなかなか濃い。 「友人はいましたが、いつも『私といてもつまらないだろうに、何で居てくれるんだろう?』と思っていました。会話は一問一答みたいになって続かず、食堂で一緒にご飯を食べていても無言……みたいな(笑)。授業中もやたら眠くて、気がついたら休み時間もぶち抜いて寝てしまっていて」

実は「運動神経が悪い」

 画角いっぱいを縦横無尽に動く今のイナミ氏からは想像がつかないが、「いわゆる陰キャだったんです」という自己申告も頷ける。くわえて、衝撃の告白もある。 「陰キャだけならまだいいんですけど、私、運動神経が悪いんですよ。体育もどちらかといえば苦手でして……」  日本体育大学体育学部を卒業した彼女が、運動が苦手とはどういうことか。 「そもそも小学生くらいのときは身体も虚弱で、風邪をひいては学校をよく休んでいました。大学に入ってからも運動が苦手で、必修の体育で再履修になったこともあります。走るのは遅いですし、球技はめちゃくちゃ苦手です。  ただ、東洋哲学などを学ぶことで心身の関係性を知って人間の理解が深まりました。それから、もともとの運動能力がなくても、中国武術によって基礎的な体力を上昇させることができました。それでも、現在もまだ筋力は弱いし、動画撮影の前のウォーミングアップで『疲れた』と泣き言をいうこともしばしばですが(笑)
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顔出しで発信するのを決めた理由
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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