仕事

「オラ!早く行かんかい!」穏やかで優しい上司が車に乗ると豹変…退職が頭をよぎった“地獄の研修期間”

 入社や転職のタイミングで、研修や指導を担当してくれる上司の存在は大きいといえる。そんな上司がとんでもない人で、職場はそれにまったく気づいていないとしたら……。武田誠人さん(仮名・22歳)のように退職が頭を過ってしまう人も多いかもしれない
運転

※画像はイメージです

 大学を卒業後はアットホームな雰囲気の会社へ入社したいと希望していた武田さんは、従業員4人だけの小さな会社へ就職した。入社面接で「ノルマのないルート営業で、売上に応じて成果報酬もプラスされる」と聞き、やる気に満ち溢れていたとか。

上司の変貌ぶりに「アニメかよ!」

「入社してしばらくはお客様への引継ぎ、そして仕事内容や営業ルートを覚えるため、勤務歴10年のベテランMさん(男性・42歳)が1か月ほど付き添ってくれることになりました。穏やかで、丁寧でやさしい口調のMさんが担当でホッとしていたのですが…」  なんとMさんは、車に乗ってハンドルを握り、サングラスをかけると豹変する危険極まりない人物だったのだ。しかも、サングラスでイメージも激変! 日焼け肌でツーブロックショートの髪型をしているMさんは、一気にマフィアの風貌へ。 「見た目はVシネマの世界から飛び出てきたような感じで、ちょっとカッコイイかもと思いましたが、『ほな、行くで!』と急にエセ関西風のしゃべり方で話しかけられドン引き。その豹変ぶりに『アニメかよ…!』とツッコミたくなりました

過去の武勇伝を語りはじめた

 Mさんは「いままで俺の営業ルートは誰にも任せたことないんや。社長が『そろそろ管理メインでやってほしい』って頼むから、しぶしぶやで。車で営業っちゅうのも気楽でよかったのに残念や。あとは任せたで、新人クン」と、上機嫌。 「しかもそう言ったあと会社の駐車場を勢いよく飛び出そうとしたので、駐車場の出入口を横断しようとしていた自転車とぶつかりそうになってヒヤっとしました。でもMさんは『チッ、クソババァが!』とボソリ。すぐに車から飛び降りたかったです」(武田さん)  けれどそんなことができるはずもなく愛想笑いしていると、Mさんは武田さんのことを“お前サン”と呼びはじめ、「自分がどれだけ会社に貢献しているか」、そして「自分の過去の武勇伝」など、いろいろと語りはじめたのだ
次のページ
話に集中しすぎて運転が恐ろしい
1
2
3
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ