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ロレックスが新作を発表。「中古相場に与える影響」を腕時計投資家が分析

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。  4月9日にロレックスが今年の新作を発表。とうことで、今回は今年の新作と、それが相場に与える影響を解説したいと思います。

新作発表の歴史

左:2007年デビューの116710LN-右:2024年にデビューした126710GRNR

左:2007年デビューの116710LN-右:2024年にデビューした126710GRNR

 ロレックスに限らず、多くの腕時計ブランドは毎年3月頃に『新作』を発表する傾向があります。これは、かつて開催されていた「バーゼルワールド」の影響だといえます。バーゼルワールドは、2020年まで開催されていた時計の見本市イベントだったのですが、以前は、多くの腕時計ブランドがバーゼルで新作を発表するという流れがあったのです。  リシュモングループなど、「バーゼル」に参加しないという腕時計ブランドがありましたが、そちらはSIHHという見本市に参加。かつてSIHHは毎年2月頃の開催だったため、いずれにせよ2月3月といった時期が『新作腕時計』が発表される時期に変わりありませんでした。  インターネットが普及してからも、しばらくの間、一般的な時計ファンが「今年の新作」を知るのはリアルタイムではありませんでした。それら新作をまとめた時計雑誌が、毎年5月頃に発売される傾向があったのですが、それを見てようやく「その年の新作を知る」という流れがあったのです。なぜそうだったかというと、昔はロレックスといった有名時計ブランドがネットでの発表に消極的だったからです。  しかし、2010年代になると状況は一変。新作は各ブランドの公式サイトで発表されるようになったわけで、「バーゼルワールド」も消滅してしまったのです。  そして今や、ロレックスの新作発表は、アップルの新作発表並の注目度となっており、WEBで公開される情報を多くの人が待ち望んでいるといえます。

今年の新作発表

 今年、ロレックスから発表された新作をざっくり説明すると以下の通り。 ・黒ベゼルの「GMTマスター2」 型番:126710GRNR ・K18素材の「ディープシー」 型番:136668LB ・プラチナ素材の「1980」 型番:52506  以上が基本的な新モデルだといえ、その他にデイトナのダイヤ装着モデル(126589RBR等)が発表されています。  また、デイデイトも新作として発表されたのですが、型番自体は以前から存在。新しいカラーの文字盤がデビューしたといった規模であります。  昨年、2023の新作発表ではデイトナの全てのモデルがフルモデルチェンジされるなどしたことを考慮すると、今年の新作発表は地味だといえるかと思います。  とはいえ、新作発表は毎年「派手」というわけでもないため、今年のような規模の新作ラインナップは、あくまで正常だといえるでしょう。  また、今年の新作発表のタイミングで「シードゥエラー ディープシー」が、「シードゥエラー」から独立。単に「ディープシー」というモデル名に変わりました。その結果、文字盤上からも「SEA-DWELLER」の文字が消え、単に「DEEPSEA」だけに変更。特に、136660の黒文字盤のは「DEEPSEA」の表記部分が変更されたため、雰囲気が変わったといえます。

左:2022年デビューの文字盤-右:2024年に「DEEPSEA」単体表記となった文字盤

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新作発表時に発覚するもう1つのこと
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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