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中古PCの“コレクション価値”を考える。当時80万円超のスーパーマシンが1万円未満…

コレクション目線で見た中古パソコンの世界

5色のiMac

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私は腕時計など、モノをコレクションするのが好きなのですが、今回は「コレクション目線で見た古いパソコン」についてお伝えしたいと思います。  まず、中古パソコンが腕時計のように「値上がりすることがあるのか?」というと、そういったことは“無い”といえます。パソコンは、「使ってなんぼ」のモノであるため、かつて「歴史に残る名機」と呼ばれていた機種でも、現在の中古市場では1万円未満といった額で取引されているのが現状です。  とはいえ、そういった価格だからこそ、かつて憧れた「名機」を手にできるチャンスともいえます。ということで、ここからはコレクション目線で魅力ある機種をいくつか紹介したいと思います。

Apple製品

 Appleといえば、現在でも魅力ある製品を作っているといえますが、特にスティーブ・ジョブズが復帰した1997年頃から発表されたモデルは「尖ったモデル」が多いといえます。スティーブ・ジョブズがAppleに復帰して、初期の段階で行ったのは「広告代理店をシャイアットデイに変えた」ことでしょう。そして、そこで生まれたのが「Think differentキャンペーン」であります。また、1997年に登場したMacOSは、「Mac OS8」と名付けられ、大々的にアピール。さらに、新しいCPUの名前も「PowerPC G3」としたわけで、なにかと当時のApple製品が「未来になっていく」という印象があったのです。  ちなみに、OS8より前のOS名は、『漢字talk7.5(英語圏:system7.5)』といった具合で、特に「OS7」として大々的に打ち出されていた形跡はありません。これはCPUも同様で、G3以前のCPU名は「603e」といった地味な名称だったのです。  そして、「G3」が発表された1997年、最初にG3が搭載されたのは当時の最高級機種のみ。とくに、ノートパソコンではG3の高級感が顕著で、当時の実勢価格が80万円といった価格帯でした。  その頃のパソコン価格は、そこそこの性能を有する売れ筋モデルが25万円程度といったところだったため、80万円といった価格帯のパソコンは高嶺の花だったわけです。

流線型ボディのPowerBook G3(Wallstreet)

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初代PowerBook G3
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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