すぐに辞めた新入社員たちの後悔「“人生の天井”が見えちゃうなんて思っていたけど…」
この時期は、就職や転職で新たなスタートを切っている人も多いかもしれない。街には初々しい新入社員の姿が目立つが、X(旧Twitter)では「入社したばかりだが辞めてきた」「24卒ですが退職しました」などという内容の投稿も見かける。「退職代行」がトレンドにもあがっていた。
そこで今回は、すぐに辞めた経験のある人たちに話を聞いてみた。
神奈川県で専業主婦をしている小川道子さん(29歳・仮名)は「いつも4月になると就職してすぐ辞めたことを思い出します」と話す。
現在は5歳になる息子を育てながら「2人目の妊活中です!」と、充実している様子だが、結婚するまでは「すごくいい加減に生きていました」と苦笑する。
「大学在学中からキャバクラでバイトをしていました。そこまで売れっ子じゃなかったけど、週に2〜3回出れば、月40万円は稼げていたから調子に乗っていました」
本来は就職を機に辞める予定だったというが——。
「就活が早く終わったので、最後にキャバで荒稼ぎしてから辞めよう!と思っていたんです。しかし、店にも『週末だけでもきてよ!』『週1出るだけでも月10万円はいくんだからもったいないよ』と説得されちゃって。辞めるのを辞めちゃったんです」
小川さんの就職先は大手企業。週末キャバ嬢を続けながらもキャリアウーマンを目指すつもりだった。
「まぁ、とにかく仕事がつまらなくてつまらなくて。先輩に『頑張ったら30代には年収700万だよ』と教えてもらったんですが、少なくて絶望しました。今から8年頑張っても良くて年収700万って、あんまり夢がないなあって……」
完全にキャバクラのバイトで金銭感覚が狂ってしまっていた道子さんは、この後さらに絶望することとなる。
「ほとんどが職場恋愛からの結婚か、もしくは同業他社との結婚ばかり。こっそり先輩が『30歳をこえて未婚のままだと、この会社はいづらいよ』と教えてくれました。あ〜、この職場にいたら、“人生の天井”がすぐ見えちゃうなあと萎えました」
道子さんの息抜きは週末のキャバ出勤になり、この二重生活の期間は「売上も異常に良かった」と話す。
「だったらもうキャバ1本で稼いで、何か自分で事業でもしようかな!と思い立って、辞表を提出しました」
上司や同期たちには引き止められたというが、なびかなかったそうだ。そして念願のキャバ嬢を専業にしてみた道子さんだったが、思わぬ結果に。
「売上がめっちゃ落ちたんです。週5出勤したから月収としては上がったけど、週1出勤の時の方がお客様の単価は高かったので効率が良かったんですよ」
道子さんの客は、「現役女子大生」や「現役OL」だったことに付加価値を感じていたようで、専業キャバ嬢になった途端に冷たくなったという。
「お店はそこまで高級店じゃないから、お客さんはプロキャバ嬢を求めていなかったのかもしれません(苦笑)」
大学時代からバイトで月収40万円
大手企業でバリキャリを目指すつもりが…
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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