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「保育園までのバス代を不正に申請」本当にあった銀行の内部告発

②架空の訪問で電車代を請求していた営業社員

銀行員他にも交通費の話はある。先ほどのバス代のように金額が小さいため、「これくらいならいいだろう」と思ってしまうのだろう。 「最も多いのが、取引先まで歩いて行ったのに、電車代を請求すること。これも先程のケースと似ていて、発覚しにくいんです。本当に歩いて行ったか、調べようがないですから」 確かに本来はダメだが、よく聞く話ではある。しかし、もっとひどい例もあった。

行ったことにして、記録をねつ造

Bさんは、自身の担当する会社へ訪問した際は毎回、電車代を請求していた。その取引先には頻繁に行っているようで、行内のシステムにも訪問の記録が残っていた。 「しかし、その先へ課長が挨拶に行ってみると『最近、Bさんが来ない』と言ったのです」 早速、店に戻り、Bさんに事実確認をした。すると、記録では何度も電車を使って訪問したことになっているが、実際には訪問していなかったらしい。 「Bさんは出世レースから外れるどころか、銀行本体に残れるかどうかも怪しいです。おそらく事務センターか、関連会社に出向になるでしょうね」
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独身と偽って…
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ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother

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