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「真面目な話をすると、いつも喧嘩になって…」ウーマン村本大輔が語った“亡くなった父への想い”

英語力低下の原因は

――その要らない恥が日本人にもたらしたものは何だと思いますか? 村本:1つは英語力の低下だと思います。日本人が英語をしゃべれないのは、「間違えたら恥ずかしい」だと思います。「発音がきれいじゃなくて恥ずかしい」「文法知らなくて恥ずかしい」だから話さないだと思うのですが、この間、メキシコ人にそれはおかしい、と言われました。  日本人は話せないのではなく、話さないのだと。日本人は書けるだろうと。俺たちは文法なんか知らなくても、一所懸命話すんだよ、と。  僕自身は「その英語で良く舞台に立てるね」とも言われます。でも、文法も発音も完璧で舞台でスベってる芸人とボロボロの言葉でもウケている芸人だったら、圧倒的に後者のほうが価値があります。  日本人でも、論理的にきちんと話してるけど、全く言葉が耳に入らない人はいますよね。脳性麻痺の友人がいるのですが、話し方がたどたどしくても、言ってることは面白いし、みんな彼女の言うことを聞きます。

言葉を発するだけで

ウーマンラッシュアワー村本大輔――お父様は「文句があるなら、国の側の人間になれ」とおっしゃっています。大人は、発言の根拠にポジションや知識、資格を求めますね。 村本:選挙に行かない人が物を言っちゃ駄目だと空気があります。そして、選挙に行かない人間が発言できないのであれば、選挙に行って投票した人たちは政治や社会に対して責任を取るのかと言われれば、そうではない。  もちろん、選挙権行使は大切なことです。ただ、亡くなる1か月前に、対談した西部邁先生もおっしゃっていましたが、発言するだけでも世の中は変わると思っています。    ひとつの発言が誰かに伝わることにとって、その言葉が誰かの支えになる。言葉が思考につながって、それが行動になるので、言葉を発せずに民主主義はあり得ないと思っています。
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ライター、合同会社インディペンデントフィルム代表社員。阪南大学経済学部非常勤講師、行政書士。早稲田大学法学部卒業。行政書士としてクリエイターや起業家のサポートをする傍ら、映画、電子書籍製作にも関わる。

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