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「敬語も知らなかった」“ガングロ”ギャルが知識ゼロから社長に。経営危機を乗り越えて

コロナ禍の経営危機を救った新メニュー「美尻エステ」

エステ 開業から15年が経った現在、サロンは3店舗を構えるほどの成長を遂げた。  2018年には新たに「美尻エステ」を開発。当時まだ日本では珍しいヒップ専門サロン「美尻研究所(R)」も開業させた。そしてその新サロンは後にやってくる新型コロナウイルスの流行による経営危機も乗り越えることとなる。  感染対策として多くの人がマスクをするようになったことで、世の女性たちの関心は顔以外の美容に集まったのだ。さらにマスクをしたままうつ伏せで施術するため飛沫の心配も少ない。ヒップ専門サロンはコロナ禍で需要を大きく伸ばしていく。まさかの鉱脈。しかしそれは偶然というより必然だったという。 「続けていくためには、進化を続けなければならないので、次に何が来るのか常にアンテナを立てるんですよね。だからコロナ禍にも適したアイデアを考えられたのかなと思います。アンテナを立ててキャッチする、これ本当に大切ですよね」 「やめるか/続けるか」ではなく、続けるための進化を考える。これまで何度も危機を乗り越えてきた。もう突然の困難にも動じない。マイナスをむしろプラスに変える手立てを考える冷静さもある。  そんな塩澤さんだが、ギャルの頃から大切にしてきたことは、自分の「個性」を磨くことだという。 「私が経営している株式会社マイビューティーという社名には、私の美しさ=それは「個性」という意味があるんです。お客様の個性を磨くこと、そして社員も個性を大切にしてほしい、そんな願いで立ち上げました」  現在は店の経営にとどまらず、エステスクールの設立、エステティックグランプリの活動参加など、エステ業界の発展にも尽力しているそうだ。塩澤さんは「勉強が嫌いな私でもエステの勉強だけは楽しめた」と何度も口にした。だからこそ、私のような同じ思いの若者にエステティシャンという職業の魅力を広めていきたいのだ、と。  そして最後に今後の展望について聞くと、このように語ってくれた。 「エステシャンを“なりたい職業”1位にさせたい!エステ業界を流行らせたいです!特に若い人たちにこの楽しさを伝えたくて。いつか高校の職業講話もやりたいんですよね。エステティシャンになりたいという人が増えれば、世の中には強くてキラキラした女性がもっと増える。これからもっと盛り上げていきたいですね」 【塩澤麻衣】 1981年生まれ、A型、天秤座、エステシャン歴23年。高校時代に雑誌『egg』の読者モデルとして活動後、美容業界に。大手エステサロン幹部として経験を積み、タイとインドネシアにマッサージ留学後、2008年に開業。「一般社団法人美容心理協会」代表理事も務める。 Instagram:@shiozawa_mai X(旧Twitter):@mai_shiozawa <取材・文/奈都樹、撮影/長谷英史>
1994年生まれ。リアルサウンド編集部に所属後、現在はフリーライターに。『リアルサウンド』『日刊サイゾー』などで執筆。またnoteでは、クォーターライフクライシスの渦中にいる20代の声を集めたインタビューサイト『小さな生活の声』を運営している。
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●塩澤麻衣オフィシャルサイト
https://mai-shiozawa.com/
●ヒーリングオアシス(麻布十番)
http://h-oasis.jp/
●美尻研究所(銀座・麻布十番・心斎橋)
http://h-oasis.jp/bijiri
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