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「ミヤネ屋」と「ゴゴスマ」、視聴率バトルで明暗クッキリ。MCもゲストも“攻めの姿勢”が招いた誤算とは

TBS系『ゴゴスマ』に視聴率で敗北

ミヤネ屋

番組公式ホームページより

 宮根誠司氏(61)がMCの日本テレビ系情報番組『情報ライブ ミヤネ屋』(毎週月~金曜午後1時55分~同3時50分 以下、ミヤネ屋)の旗色が悪い。  石井亮次氏(47)がMCを務めるTBS系の同『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(同1時55分~同3時49分 以下、ゴゴスマ)に、7月の月間平均個人視聴率で敗北。8月第1週(7月29日~8月2日)の個人視聴率の平均値も『ミヤネ屋』が2.6%なのに対し、『ゴゴスマ』は2.86%。『ミヤネ屋』は完全に劣勢だ。 『ミヤネ屋』は大阪の読売テレビの制作。2006年に関西ローカルの番組として始まり、08年には関東でも放送されるようになって、長らくトップの座に君臨してきた。だが、その座を『ゴゴスマ』に明け渡すことになってしまいそうだ。 どうして『ミヤネ屋』は弱くなったのか? その最大の理由が宮根氏にあるのは疑いようがない。情報番組、ニュース番組はMCの好感度が視聴率を大きく左右する。  そもそも宮根氏は以前からイメージが良いとは言えなかった。2012年1月、当時の妻以外の女性との間に女児がいることが発覚し、放送内で「心を新たに、みなさまの期待、信頼にこたえられるよう、一から頑張っていきたい」と謝罪している。  宮根氏は最初の妻と1993年に入籍したものの、2004年に離婚。06年に再婚したが、婚外子の存在が発覚したあとの22年までに再び離婚している。  婚外子の存在や不倫が犯罪でないのは言うまでもない。しかし、宮根氏は政治家や芸能人の反道徳的行為を非難してきた。それなのに自分がインモラルな行為におよんでしまっては視聴者が納得しないだろう。

韓国での路上喫煙問題も

 今年3月にも宮根氏は路上喫煙問題を起こした。ドジャース・大谷翔平選手(29)が出場したMLB開幕戦「ドジャース-パドレス」を取材するために入国した韓国で、喫煙禁止区域内で電子たばこを吸った。  その姿を誰かが撮影し、X(旧ツイッター)に投稿。猛批判を浴びることになった。やはりインモラル行為だった。これでは宮根氏の基本的な道徳観に疑問を持たれても仕方がない。起用者である『ミヤネ屋』側の姿勢すら訝しく思われてしまう。  宮根氏は2004年まで在職した大阪・朝日放送の局アナ時代から豪放な人として知られた。だから「ナニワのみのもんた」とも呼ばれた。当時、時代が型破りなMCを求めていた。  しかし、世はコンプライアンス最優先に変わった。宮根氏に限らず、モラルを二の次にするMCは時代遅れに違いない。今、婚外子の問題が発覚したら、おそらくスポンサーが許さない。  一部で宮根氏が番組からの卒業を希望していると伝えられたが、基幹ネット局の中心である日テレ社員に真偽を確認したところ、そのような事実は一切ない。そもそもMCは体調面の問題や家庭の事情などがない限り、自ら降板を申し出るものではない。自分の存在の否定になってしまうし、所属事務所の経営を左右してしまうからだ。 『ミヤネ屋』は視聴率が落ちたとはいえ、まだ『ゴゴスマ』に食らいついている。ほかの誰かにMCを交代すれば、視聴率が急伸するという保障もない。宮根氏の選択肢は続投しかないのである。
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若く醜聞のないライバル番組のMCたち
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放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

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