更新日:2024年09月08日 17:40
お金

パテックフィリップ・ノーチラスは90万円→1600万円。次に流行る高級腕時計の“穴場”は「50万円台で買える宝石ブランド」の理由

次に“欲しくなる”を見極める

 その時点で多くの人に憧れられている腕時計を自分が持っていると仮定して、次に「欲しい」となりそうなキャラクターを探します。  私がかつて、ノーチラスを買った際の心理は以下の通り。 ・エクスプローラーがプレミアム価格状態 ・次のエクスプローラー的モデルを当てれば「安く買える」かも ・エクスプローラーの上位互換といえるのがパテックフィリップアクアノート ・アクアノートを買ったらノーチラスの良さが分かった  といった感じです。    こういった視点を持つと、現時点では、誰もが「なんでそんな変な時計買うの?」となるようなモデルでも、数年後には手のひら返したように「多くの人が評価する」というモデルを当てる可能性が高くなります。  私は、2017年、ゴールデンエリプスを買ったのですが、当時の中古相場は「最も安価なパテックフィリップ」でした。  そんなゴールデンエリプスは今や、「非・スポーツ系で最も高値」といったぐらいの価格帯に変化。例えば、私が所有していた3738/100J-012は、先日370万円台ですぐに売り切れとなっていましたが、その価格は、同世代のモデルと比較して「相対的に高値」であります。  私が買った2017年時点では、自動巻ムーブメントを搭載するパテックフィリップとしては、安価な部類、もしくは最も安価とすらいえたわけですから、地位が変化したといえるのです。  ゴールデンエリプスは、現時点でもノーチラスほど有名な存在ではありませんが、2017年と今とでは、「地位が全く変わっている」という出世をしたのです。
パテックフィリップゴールデンエリプス3738/100J-012

パテックフィリップゴールデンエリプス3738/100J-012

次に来る腕時計は?

1.古くから「高級腕時計」として認知されているブランド 2.昔からマニュファクチュールである 3.次に欲しくなりそう(まだ多くの人が買っていない)  以上、3つのポイントを加味すると、次に来る腕時計は、どういったものになるか。  1と2を満たしながらも、まだ誰にも注目されていない。そんなブランドはあるかというと、いくつもあります。  そして、そういった要件を満たすブランドの中でも、最も有力なのがピアジェであると私は考えます。  ピアジェは、多くの人から「宝石ブランド」と認知されているようで、私がピアジェが良いというと、「宝石ブランドでしょ?」とか「宝石ギラギラ時計」と言われます。しかし、実はピアジェは、古くからのマニュファクチュールなのです。  この「古くからのマニュファクチュール」という点が認知されていないというだけでも、ピアジェの穴場感は満載だといえます。
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かつてのノーチラスも評価は厳しかった
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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