腕時計投資家の斉藤由貴生です。
近ごろ、世界的に株価が上昇していますが、金相場も上昇しています。直近ではちょっと下がったものの、金の価格は、数年前と比べてかなり上昇しています。

斉藤由貴生
田中貴金属工業のホームページで「金相場推移」を見ると、2019年2月に4000円台だった金の参考小売価格は、今では6000円台を突破。2020年8月をピークとして値下がり傾向ではあるもの、依然として高い水準にあると言えます。

過去5年の金価格(田中貴金属工業のHPより)
さて、このように金の相場が高くなると、「金素材の腕時計」も値上がりするという事態になっても不思議ではありません。
金の腕時計の多くにはK18が使われているのですが、そのK18の買取価格は、数年前よりもだいぶ高くなっていると言えるわけです。そうなると、その素材自体の価値が高まったことによって、K18腕時計の価格が値上がりするというのは当たり前のことだと言えます。
実際、現在の腕時計相場を見てみると、K18素材の腕時計が値上がりしている傾向にあります。では、具体的に上昇したK18腕時計は、どういったモデルかというと、以下のようになります。
ロレックス デイデイト 18238
このデイデイトというモデルには、K18とプラチナ素材のラインナップしか存在せず、50年以上も前の時代から、ロレックスのフラッグシップを担うモデルとして君臨し続けています。

ロレックスデイデイト18238
ただ、中古となると、その相場は他のモデルと比較して、相対的に高くないという側面があります。特に、この18238のように、やや古い世代のモデルには、そういった傾向が当てはまるわけです。
実際、18238の中古相場は、この5年ぐらいの間、120万円前後が最安値といった傾向があったのですが、近ごろではステンレスの人気モデルでも、120万円以上という価格帯は珍しくありません。
それが、今では18238の最安値は150万円台という状況。長らく120万円程度で購入可能といった印象だったのが、見事に値上がりしているのです。
ロレックス サブマリーナ116618LN&116618LB
サブマリーナは、高級腕時計界隈における人気モデルの1つ。2020年9月に世代交代したことにより、その際、生産終了となった旧モデルが軒並み値上がりしたという経緯があります。
この116618LN&116618LBもそれに該当するモデルの1つであるのですが、上昇幅が他のサブマリーナと比べて派手だと言えるため、金相場の上昇に伴った値動きである可能性があります。

ロレックスサブマリーナ116618LN

ロレックスサブマリーナ116618LB
値上がりした結果、1年前では300万円程度で購入可能だったのが、今では400万円以上となっています。この腕時計の印象からして、「400万円台」という水準になるのは意外だと言えます。