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限られた収入で高級腕時計をお得に楽しむには? 腕時計投資家・斉藤由貴生の考え

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。  腕時計投資家と聞くと、“腕時計を値段だけで判断している人”と思われることがあるのですが、これまで私は「欲しくないけれども、値段が上がりそうだから買う」という買い方をしたことはありません。

斉藤由貴生

 私の腕時計との付き合い方は、「買って⇒楽しんで⇒高く売る」が基本で、“好きな腕時計をお得に買う”ということが大前提であります。  本気で腕時計で儲けようと思ったら、今流行っているモデルを大量に買って、値上がり後に売るという行動が手っ取り早そうです。しかし私は、そういったことは文化的でないと思っているので、自分ではやりません。  私の場合、好きな腕時計がたくさんあるため、「欲しい」と思ったときに、購入額(資本金)と、将来の予想売却額(リターン)を考えて買うのですが、そういった買い方をすることによって、憧れの腕時計をぐっと身近にすることができるのです。  人の生涯年収は決まっていますから、高級腕時計のような高額アイテムの場合、「売る」を前提にしないと一生のうちで購入可能な本数はかなり限られるでしょう。  家やクルマなど高額商品の場合、将来の査定額を気にして買う行動は一般的なのに、腕時計におけるそれは、まだそれほどメジャーではないようです。  クルマの場合、「なるべく値下がりしづらい」といった観点が重要となりますが、腕時計の場合は「値上がり」も視野に入れることができる点が魅力的。ですから、腕時計こそ売る前提で購入したならば、“実質消費額”をかなり抑えることができるわけです。  ということで今回は、私が実質消費額を抑えて買った腕時計の事例をご紹介したいと思います。

腕時計選びの考え方の基本

 私は常時、「欲しい」と思っている腕時計が何本かあるのですが、それらを天秤にかける際、基準となる観点がいくつかあります。 具体的には、 1 今買わないと、次はいつ買えるかわからない 2 売りやすそう(=リスクが低い) という2つの点を重視しているのですが、1に該当する腕時計は実はあまりありません。  クルマの場合、評価額が安くなると廃車にされ、なくなってしまうことがあるため個体数が減ってしまうのですが、高級腕時計の場合、スクラップにはならないため、物理的に「買う難易度が上がる」ということはありません。  もちろん、将来的に値上がりすることによって「自分の予算では買えない」となる可能性はありますが、程度が良い個体が減るという観点とは異なるのです。
ロレックス・ミルガウス

筆者が2017年に購入したロレックス・ミルガウス

 とはいえ、「これを逃すと次はほぼない」と思って買った腕時計もないわけではありません。 「オーデマピゲ ロイヤルオーク」の古いモデルや、「パテックフィリップ ゴールデンエリプス」の新しめのモデルが1に該当。どちらも私が買って以降、国内で中古を見かけることがありません。  次に、2の観点ですが、これはとても重要です。  腕時計選びの場合、熟考したのに「買った後気に入らなかった」ということがあり得るからです。  将来的に高くなるだろうという投資的な観点に限らず、「いくらぐらいで売れそうか」ということは、気に入らなかった場合のリスク回避策として重要なのです。  ですから私は、「売りづらそう」な腕時計は、欲しいと思ったとしても優先度が後になります。腕時計を買う際は、何本か候補を決めますが、「売りづらい」と思ったモデルはその時点で脱落するわけです。

マニアックなカルティエ・パシャを買ったときの話

 今回お伝えするのは、カルティエ・パシャの事例ですが、私が検討していたのは、いずれもマニアックなモデルでした。  しかし、そのマニアックのなかにも「売りやすそう」「売りづらそう」があるのです。この「売りやすそう」という観点は、人気かどうかはあまり関係ありません。「売りやすそう」というと、人気がある腕時計、例えばロレックスなどというイメージとなってしまうかもしれませんが、腕時計マニア以外には知られていないような時計でも「売りやすい」「売りづらい」という傾向があるのです。  私がパシャを買おうと思った際、検討していたモデルは、 A パシャC 白文字盤 B パシャ38mm クロノグラフ(ブレスレット) C パシャ パワーリザーブコンビ(革ベルト) の3つでした。
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