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義実家に行って「“2階の女性”に向けた手紙に絶句」…義父母が認知症を患った51歳女性の選択

夫と真剣に離婚を考えたことも

[無理ゲー家族]と生きる

島影さんの義父母は認知症を患い、自宅内に「女性が住み着いてものを盗む」と妄想。その女性への警告文が自宅に多数貼られていた

親の介護は実子が主導することが多いが、島影さんは自ら介護のキーパーソンに。 「夫は以前から『親の面倒は見ない』と義父母に伝えていて、私にも繰り返し『無理しなくていい』と言っていました。でも、そう言われても気がラクになるどころか、ダメ出しされているように感じてしまい、真剣に離婚を考えたこともありました……」 次第に、島影さんは追い詰められることに。そんな自分の状況を自覚したきっかけは地方出張だった。 「何かあっても駆けつけられない場所まで離れてみて、初めて『私がいなくても何とかなる』と気づきました。“私がやらなきゃ”と思い込みすぎていたんだなとも。そこから少しずつ、夫などに助けてほしいと言えるようになりました」

一人で抱え込まないことが介護では大事

その後、’20年に肺炎を患って義父は他界。現在、介護付き老人ホームで暮らす義母のもとに島影さん夫婦は月1ペースで通い続けている。 「介護で大事だと感じたのは、一人で抱え込まないこと。SOSを出す練習、受け取る練習が必要だなと思います。介護する側にとっては“突然”でも、要介護者が以前からSOSを発していたというケースは多い。実際、介護が始まる少し前、義父から『銀行印がわからなくなってしまった』と相談されていたのに、『私もよくあります!』と笑い飛ばしてしまった。この介護経験を生かして、実の両親とは毎週1時間、Zoomで話す機会を設けています」 今から“突然”に備えよう。
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島影さんが直面した難題
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