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佐々木朗希「ポスティング狂騒曲」はドジャース入団で決着。大谷翔平に続く「獲得失敗」で“解体危機の球団”も

FA補強において常に敗者だったブルージェイズ

 繰り返しになるが、ブルージェイズは昨年も大谷の最終2候補まで残っていたがあえなく落選。のちに誤情報と判明したが、「大谷がトロント行きの飛行機に搭乗した」というフライング報道まで出た末の獲得未遂だった。  ヤンキース、レッドソックス、レイズ、オリオールズといった強豪ひしめくア・リーグ東地区に所属するブルージェイズ。実はここ1年の間に大谷、佐々木以外にも、フアン・ソトやコービン・バーンズ、マックス・フリードといった大物FA選手をことごとく取り逃してきた。FA補強において、常に敗者だったわけだ。

中心選手のFAでチーム解体の危機に?

 そんなブルージェイズに待望といえる大物獲得のニュースが入ってきた。ライバル球団のオリオールズからFAとなっていたアンソニー・サンタンダーと5年契約を結んだというもの。打率は低いが、昨季はア・リーグでアーロン・ジャッジに次ぐ44本塁打を記録した両打ちの大砲で、ブルージェイズ打線に厚みをもたらすことは間違いない。  ただ、仮にブルージェイズが1年前に大谷獲得を成功させていれば、佐々木をはじめ有望な日本人選手にとって魅力的なチームになっていたはず。ようやく大物FA選手の獲得にこぎつけたとはいえ、前出のビシェットやウラジーミル・ゲレロJr.といった中心選手がFAを控えている状況でもある。  万が一、今季の開幕ダッシュに失敗するようなことがあれば、ビシェットやゲレロがトレードで放出される可能性も高まってしまうだろう。2年連続で日本人の目玉選手を逃した結果として、チームの解体という危機を招くことになってもおかしくはない。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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