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“店舗激減”ミニストップ。安売り戦略で迷走、個性の「店内調理」も今や武器になりえず…大手3社との差は開くばかり

当初は“新しかった”ものの、今では中途半端な存在に…

 ミニストップが国内外で苦戦したのは、「コンボストア」という業態が中途半端な存在となったためです。消費者がしっかり食事を取りたければファストフード店に向かい、手軽に済ます場合はコンビニを選びます。端的に言えば、コンビニは男性客がタバコやお酒のついでに商品を買うような業態であり、こうした商品とミニストップが得意とする店内調理品は相性が良くありません。“コンビニ商品”に関しても、各社がPB商品で独自性を打ち出す一方、近年、ミニストップは安売り戦略で迷走しており、むしろ収益性の悪化をもたらしていました。  24年5月に同社は「ニューコンボストア」を神田に出店しました。ニューコンボストアは株の約半数を握るイオンの支援を受けた新業態店で、トップバリュ商品や生鮮食品を拡充しています。これまでのコンボストアに食品スーパー機能を付与したような店舗です。現在ではニューコンボストアで得られたノウハウを既存店に横展開し、収益改善を進めています。コンボストアで失敗した以上、黒字化がミニストップの急務となっています。 <TEXT/山口伸>
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_
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