カーライフ

20年前の「9代目カローラ」が“ベンツ超え”の異常な高値に!走行10万キロ超えでも50万円以上の謎

ゼロクラウン、ベンツよりも価値が高い!

通常であれば、こういった車種や年式の場合、相場は10万円台というのが珍しくありません。9代目カローラは、ゼロクラウンや、その時期に販売されていたベンツよりもはるかに高い価値となっているのです。 では、なぜこの9代目カローラがこんなに高い相場なのでしょう。 その答えは、おそらくどこかの国に輸出されているからだと思います。 特定の車種が、特定の国で需要が高いという現象があるため、このカローラもその例の1つなのでしょう。最近、SNSで話題となっていたのは、アフリカのコンゴでトヨタistがたくさん走っているという点ですが、そういった現象は珍しくないようです。 ただ、トヨタistの場合、相場はそこまで高くないため、必ずしも特定の国に輸出されているからといって、相場が高くなるとは限りません。 ちなみに、この9代目カローラの後は、セダンに「アクシオ」というサブネームが入りますが、このアクシオだと相場は全然高くありません。また、9代目カローラには「カローラフィールダー」や「アレックス」という派生車種がありますが、それらを含めて“高い相場”です。 その一方で、10代目カローラにもワゴンタイプの「フィールダー」がありますが、それは高くありません。ですから、9代目カローラは不思議とものすごく高い評価となっているわけです。

初代オデッセイのプレステージも“異常な高値”に

日本国内では一般向けに販売しておらず、解体してパーツを販売しようと思っても、本体価格の安さゆえに、決して高くは売れないでしょう。消去法で考えると、どこかの国に輸出されているから相場が高値となっている、と考えられますが、熱狂的に9代目カローラの需要が高い地域があるのでしょう。 9代目カローラを売れば、程度が良い中古の現行型ハイブリッドカローラアクシオを購入できるということになってしまうぐらい、9代目は高いのです。 今回は9代目カローラを取り上げましたが、これ以外にも「年式が古い、走行距離10万キロ以上、程度が悪い」といった条件で価値が50万円以上となっている車種があります。 たとえば、初代オデッセイのプレステージはまさにそういった状態。ただ、この車種の場合、趣味性が強いため、どこかの国で「日常使い」への需要というよりも、カーマニアのコレクション目的で価値が見出されていると思います。 また、トヨタの初代イプサムも、この年式の車種としては価値が高くなっています。不思議なのは、同じ世代のイプサムの上級車種として出た「ガイア」はそこまで高くないのに、初代イプサムだけが高いのです。 カーマニアから評価が高いような“趣味性の高い車両”でなくても、「なぜか価値が高い車種」があるということが、お分かりいただけたかと思います。 <文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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